慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

日米韓の慰安婦問題研究者が東京に大集合。日本国の名誉と共に東アジアの安全保障にかかわる極めて重大なテーマ、慰安婦問題の完全解決に至る道筋を多角的に明らかにする!シンポジウムの模様を登壇者の一人である松木國俊氏が完全レポート、一挙大公開。これを読めば慰安婦の真実が全て分かる!


金柄憲氏

デタラメな慰安婦訴訟判決文

2023年11月23日、元慰安婦と遺族が日本政府を訴えた慰安婦損害賠償控訴審において原告側が勝訴した。日本政府は「主権免除」を主張して上告せず、判決は確定した。しかし、この判決は起訴事実が歴史的事実に符合せず、論理的矛盾を抱えている深刻な誤審である。では具体的にその内容を見てみよう。

(判決文内容:原告らの地位について)
原告らは「慰安婦被害者法」に基づき、1932年頃から1945年頃まで被告の前身である大日本帝国によって動員され、中国、東南アジアに設置された日本軍慰安所において被告軍人等のために強制的に性行為を強要されたことが認められ、上記法による慰安婦被害者として登録された人々である。

ここで日本軍慰安婦被害者の前提条件は「日帝による強制動員」であり、正義連と女性家族省は「日帝」を「日本軍」と明示している。しかしながら日本軍によって強制的に動員された慰安婦はただの一人もいなかった。女性家族省に登録された240人の日本軍慰安婦被害者のうち、慰安婦被害者法に合致する被害者は誰もいないという意味だ。

従って慰安婦被害者法は適用対象者がいない法律であり、このような法律を根拠に原告勝訴した2審判決も当然無効である。

(判決文内容:慰安所の設置目的について)
1)軍人の士気高揚
2)性病感染による戦闘力喪失防止
3)日本語が分からない植民地女性を置くことで、軍事機密の流出を防止する意図も含まれた

判決文では上記三項目を慰安所設置目的としている。だがこの三番目は明らかな虚偽である。日本軍慰安婦の中で日本人が最も多く、顧客が日本人であることから、朝鮮人慰安婦も日本語が流暢だった。さらに利用者である軍人には「防諜絶対厳守」の義務があり、軍内部の事については一切言及しなかったと元慰安婦は証言している。

(判決文内容:慰安婦の動員について)
1) 女性らを暴行、脅迫、拉致して強制的に動員する方式
2) 地域有志、公務員、学校などを通じて募集する方式
3) 「就職させてくれる、多くの金を稼げる」と騙して募集する方式
4) 募集業者に委託する形式
5) 勤労挺身隊を通した動員方式

判決文は慰安婦の動員方式として上記5項目を挙げている。ではこれらの動員方式を一つ一つ見てみよう。
1)は重大な犯罪行為であり、日中戦争と大東亜戦争地域で戦っていた軍人が朝鮮に来てこのようなことを犯すことはできない。(注1)
2)は地域有志や公務員、学校が性売買女性を募集する理由がない。
3)は悪徳紹介業者がよく使った手法であり、軍人はこのようなことが出来るはずがなく、またやる理由もない。
4)は募集業者に委託するもので、無許可で人事紹介業をやることはできず、不法に募集した業者は許可取り消しとなった。
5)は慰安婦と挺身隊は明らかの別であり挺身隊として慰安婦を募集するケースは全くなかった。

基本的に慰安婦は性サービスを提供して金を儲ける職業人で、抱主(慰安所の主人)の募集対象であり、日本軍隊の動員対象ではない。日本軍が「慰安婦」を強制的に動員して慰安婦にした」という主張は絶対的にあり得ず、日本軍に対する深刻な冒涜である。

日本軍慰安婦は厳格な手続きに従って必要書類を提出し、営業許可を得て金を稼いだ職業人であり、このような慰安婦を募集するのは慰安所業者の領域であった。当時の新聞記事にも業者の名前で慰安婦を募集する広告が記載されている。

日本軍慰安婦となるためには抱主と酌婦(売春婦)契約を締結した後に、管轄警察署に出頭し、身分証明書(ビザに相当)発給を申請する。この際、健康診断書も提出する。

酌婦契約の締結時と所轄警察書に出頭する際には、親権者の承諾は必須であり、身分証明書が発給されて初めて出国が可能となった。さらに現地に到着後、領事館警察署に出頭し、印鑑証明、親権者承諾書、戸籍謄本、営業許可願書、営業人調査書、写真2枚を提出し、営業許可を申請して許可を得て初めて慰安婦の営業が可能となった。書類がなければ帰還処置をとることが出来た。

このように、日本軍慰安婦は現地警察の許可を得た後、日本軍の管理監督を受けながら売春営業をした公娼である。このような慰安婦の就職過程を見れば、判決文に出て来た動員方式がいかにとんでもない「嘘」であることが分かる。

(判決文内容:慰安婦の射殺について)
慰安婦がと逃走する場合、被告軍人が直接追撃して逃走した慰安婦を再び連れてきたり、射殺したりした。

とんでもない「嘘」である。慰安婦の契約当事者は抱主であり、日本軍人は所定の費用を支払い、性的要求を解消する顧客に過ぎない。そのような軍人が慰安婦を捕まえてきたり、射殺する理由が全くない。また「逮捕」や「射殺」の証拠も全く提示されていない。

この裁判における被害者の証言がいかにデタラメであったかについても触れておきたい。

元慰安婦と称する人物の中で最も有名な李容洙氏(前出のアメリカ連邦下院で演説し、トランプ大統領に抱き着いた女性)は次のように証言している。

1944年頃、ついてくればよい服もお金も稼げるといいう言葉にだまされ、革靴とワンピールを見せて誘引した日本人について行き、大邱、慶州、平安道安州を経て中国大陸から船に乗って台湾新竹に位置した慰安所に行くことになった。

李容洙氏が日本軍慰安婦被害者でない理由は、下記の点からも明らかである。
1) 日本軍ではなく、日本人が出した赤いワンピースと革靴にひかれてついて行ったという点。
2) 台湾には日本軍慰安所がなかった。

また李容洙氏は、移動する船で被告軍人から強姦され、慰安所では監禁されたまま毎日数人の被告軍人に性的搾取を受け、電話機の線で電気拷問まで受けたことがあると証言しているが、証拠のない主張に過ぎず、1993年の挺対協証言集では、電気拷問は抱主にやられたと語っている。

このように原告側が提示した証言さえ日本軍による強制動員と何ら関係がないにもかかわらず、韓国の裁判所は原告らが「日本軍によって強制動員された被害者」であると認定して、日本政府を有罪とした。甚だ恥ずかしいことである。

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