【今週のサンモニ】谷口真由美氏、大暴れ!|藤原かずえ

【今週のサンモニ】谷口真由美氏、大暴れ!|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ関税を負担しているのは米国の消費者と企業

2026年2月22日の『サンデーモーニング』のトップニュースは、トランプ関税に対する米最高裁の違憲判決に関する話題でした。

「関税は続く」ホワイトハウスX トランプ関税に最高裁「違法」判決 トランプ氏「諸外国は狂喜するだろうが…」次の一手は?日本への影響は?【サンデーモーニング】 | TBS NEWS DIG

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2483941

世界中が振り回されてきたトランプ関税。一旦停止に追い込まれましたが、動きが続いています。アメリカの最高裁が、トランプ関税を違法だとする判決を下しました。日本への影響は?そして、トランプ大統領の次の一…

アナウンサー:世界中が振り回されてきたトランプ関税。一旦停止に追い込まれましたが、動きが続いています。アメリカの最高裁が、トランプ関税を違法だとする判決を下しました。
日本への影響は? そして、トランプ大統領の次の一手とは。

藪中三十二氏:大混乱ですね。金曜日に怒り狂って「10%関税かけると言って、一夜明けると今度は「15%だ」と。どうなっているんだと。関税は、トランプ大統領について言えば、看板政策なんですね。「これで米国経済を強くするぞ」とやっていたと。
他も「キングトランプがやるなら仕方がない」ということで、議会も無力であれば、裁判所も全然力がないと思われていたんですね。それが今回、最高裁判所がトランプ氏にNOを突き付けた。(中略)
最高裁とすれば「もう一度憲法をよく読んでみろ」という話なんです。憲法第1条には、議会が関税をかけることができると。「だから、これダメだよ」ということなんですね。三権分立がかろうじて生き残った。(中略)
トランプ氏は怒った上で、すぐにやったのが、別の法律で「とにかく122条」というので、10%、15%。これは(期限が)150日間なんですね。その間に何をするかまた考えなければならない。ただちに言い始めたのが301条というやつなんです。
これは日本が随分やられて、私は交渉の責任者なもんですから懐かしくて。あのポイントが何かと言えば、相手の貿易慣行が「アンフェア」だと、「不公正だ」と決めつけるんですね。「それを是正しろと。でなければ対抗措置をとる」と。

トランプ氏は、貿易赤字を根拠にアクロバティックな解釈で大統領令を出して、各国からの輸入品に対して、フリーハンドに高額の関税をかけてきました。この【トランプ関税 Trump tariffs】が米国にとって自傷行為となる愚策であることは自明です。

なぜなら、グローバリズムによる自由貿易の恩恵を世界で最も享受しているのが米国であるからです。そもそも、自由な貿易の枠組みを推進してきたのが【保守主義 conservatism】の政治家ですが、トランプ氏はこれに逆行しています。

基本的に人は、同じ地域に住み価値観と利害を共有する共同体に属しています。国家は共同体の大きな枠組みであり、その利害に大きく影響するのが貿易です。この貿易に国家が介入するのが【ナショナリズム nationalism】を背景とする【保護貿易 protective trade】であり、介入しないのが【グローバリズム globalism】を背景とする【自由貿易 free trade】です。

重商主義による保護貿易に対して『国富論』で自由貿易を提唱したアダム・スミスや、『比較生産費説』を主張して自由貿易を擁護したデヴィッド・リカードといった保守政治家が自由貿易を推進しました。

そして、現在のグローバル化の流れを決定的にしたのが、レーガン米大統領とサッチャー英首相による【リバタリアニズム libertarianism】です。

グローバル化が進むと、【比較優位 comparative advantage】の原理により国際競争力の低い国内製造業や農業は衰退します。この共同体のルサンチマンに対応してナショナリズムを喚起し、関税の大幅引き上げによる保護貿易政策を公約に大統領に当選したのがトランプ米大統領なのです。

トランプ大統領は保守主義を標榜する共和党に属していますが、その急進的な政治手法はポピュリズムを背景とする【権威主義 authoritarianism】に近いといえます。

米国の間接税は、製造から小売りの各段階でかけられる【消費税 consumption tax】のような【付加価値税 VAT】ではなく、最終消費者への小売りの段階でかけられる【売上税 sales tax】であり、連邦ではなく、州の収入となります。

トランプ関税は、実質的に米国内で消費される外国製品に上乗せされる消費税であり、売上税とは異なり連邦の税収になります。そして、このトランプ関税のほとんどを実質的に負担しているのは、外国ではなく米国の消費者と企業なのです。

つまり、トランプ関税は実質的に連邦の税制であり、この予算関連事項を連邦議会の承認なしに決定するのは、明らかに大統領の権限を越えています。

さて、日本が今後警戒しなければならないのが、トランプ氏がスーパー301条を振りかざして、日本に不当な要求をしてくることです。その標的として考えられるのが、日本政府がとっている日本からの輸出品に対する消費税還付措置です。

輸出品は消費地で課税されるという仕向地主義の原則から、WTOは消費税や付加価値税を合法的な輸出免税として認めています。しかしながら米国は、これをWTOが禁止する輸出補助金とみなして不公正と主張する可能性を拭えないのです。

そもそもトランプ関税自体が、WTOの原則である【最恵国待遇 Most-Favored-Nation (MFN) Treatment】を完全に無視したものなので、トランプ氏がWTOの解釈に従わないことは、普通にあり得ることです。

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