「豊かになる前に老いる中国」の悲劇―データが示す中国経済の近未来|澁谷司

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全人代で李克強首相が「需要の縮小、供給網への衝撃、市場の期待の後退」という「三重の圧力にさらされている」と危機感を表明した中国経済。経済より政治が優先される習近平政権下で今何が起きているのか。確かなデータをもとに中国経済の現状と近未来を緊急分析する。


80%が手取り月収5万4000円未満

さて、話は変わるが、中国庶民は余り豊かではないと考えられる。

2021年、中国人1人当たりのGDPが1万2000米ドル(約138万円)を超えたと当局が発表した。
ここで、中国を20%ずつ5つの層に分類し、各層の1人当たりの年間可処分所得(「手取り」年収)を見てみよう。もしかしたら、「手取り」月収の方がわかりやすいかもしれない(〔図表5〕)。

図表5

いつ“革命”が起きてもおかしくない

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