「豊かになる前に老いる中国」の悲劇―データが示す中国経済の近未来|澁谷司

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全人代で李克強首相が「需要の縮小、供給網への衝撃、市場の期待の後退」という「三重の圧力にさらされている」と危機感を表明した中国経済。経済より政治が優先される習近平政権下で今何が起きているのか。確かなデータをもとに中国経済の現状と近未来を緊急分析する。


そして、翌2021年(同5月に「3人っ子政策」が採用される)には、1062万人で、前年比138万減となっている。出生数は2016年(同年に「2人っ子政策」が実施)には、1786万人(近年では最大の数字)から5年で4割以上も減少した。建国以来、最低の出生数だという。

その原因は色々あるだろうが、結婚数が年々減少(〔図表7〕)しているのもその一因ではないか(逆に、<「コロナ禍」の2020年を除き>離婚数が増えている)。

図表7

その他、中国全体の「都市化」で、男女ともに「晩婚化」が進んでいる。また、教育費の高騰で、2人目以降を産むのをためらうカップルも少なくないだろう。

他方、中国公安部発表の「『2021年全国氏名報告書』公布」によれば、2021年12月31日現在、公安当局に戸籍を登録した新生児は887万3000人だった(『人民網』2022年1月24日付)。

既述の通り、国家統計局発表した2021年生まれの新生児数は1062万人である。前者は後者に比べ、174万7000人も少ない。なぜ、このように矛盾した数字が出てくるのか不思議である。公安局に登録されていない新生児は養子に行くのか、それとも国内外へ売られてしまうのだろうか。

次に、中国にも「高齢化」の波が押し寄せている。近年、15歳~64歳(中国では16歳~59歳までを“労働年齢”とする場合がある)の人口が減少(〔図表8〕)してきた。特に、2019年から翌2020年にかけて、2681万人も急減している。

図表8

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