「豊かになる前に老いる中国」の悲劇―データが示す中国経済の近未来|澁谷司

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全人代で李克強首相が「需要の縮小、供給網への衝撃、市場の期待の後退」という「三重の圧力にさらされている」と危機感を表明した中国経済。経済より政治が優先される習近平政権下で今何が起きているのか。確かなデータをもとに中国経済の現状と近未来を緊急分析する。


中国の財政赤字は、少なくともGDPの300%以上

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中国経済に暗雲が垂れ込めている。2008年に起きた「リーマン・ショック」の時期を挟んで、中国経済は割と好調に見えた。だが、2012年11月、習近平政権が発足して以来、徐々に中国経済(<民間>投資と消費)の成長率が鈍化している。

その理由を考える前に、若干、横道にそれるが、不可思議な中国の国民総生産(GDP)について触れておこう(〔図表1〕・〔図表2〕)。

図表1

図表2

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