以上、縷々述べてきたが、政治優先の習近平政権下では、中国経済は益々悪化するに違いない(同時に、「習近平派」対「反習近平派」の党内闘争は熾烈化しよう)。そして、中国の「少子高齢化」という潮流を見る限り、同国の未来は決して明るいとは言えないのではないだろうか。
(付記:この小論は、『Japan In-depth』に掲載されたコラムをまとめたものである。)
1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。拓殖大学海外事情研究所教授、拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長などを歴任。2004年夏〜05年夏、台湾の明道管理学院(現明道大学)で教鞭を執る。専門は、現代中国政治論、現代台湾政治論、東アジア国際関係論。著書に『人が死滅する中国汚染大陸』、『中国高官が祖国を捨てる日』(ともに経済界)など。