アマラ・エクプノビのYouTube投稿
ジョージア州はいわゆるスイングステイトと呼ばれる激戦州の一つで、黒人票が大きな割合を占めている州だ。それでハリスは「黒人訛り」で喋ってみせたのだが、当の黒人から強烈な批判を浴びている。日本でも、例えば、落下傘の候補者が関西圏で似非関西弁を話して有権者に媚びてみせたら、現地の関西人は良い気持ちはしないだろう。それと同じことだ。
SNSでは、ハリスが突如黒人になったと表現するミーム画像(面白画像)も登場している。例えば、下記の4コマ漫画で、2019年はインド人として茂みから出てきたのに、一度隠れて、再登場する2024年には黒人ファッションに衣装替えをして拳を挙げながら出てくるというものだ。
インド人から黒人に「変身」するカマラ・ハリスのインターネットミーム
「進次郎構文」「石丸構文」、そして「カマラ構文」
ハリスには、まだまだ不思議なところがある。前々から、何かと面白くもない話の下で、笑い声を一人であげ続けることは有名であったが、最近よく見かけるのは、「ワード・サラダ(※筆者注:言葉のサラダ。文法としては正しいが、意味が破綻している文章のこと)」との揶揄である。原稿がない時のハリスのコメントは、一見何か中身がありそうに聞こえるものの、実際は内容がないのである。最近話題になった「進次郎構文」「石丸構文」になぞらえるなら、日本風には「カマラ構文」と呼べるかもしれない。これが米国人の頭を時折悩ませるため、ワードサラダ的発言自体がニュースになることもしばしばある。
例えば、去年の1月、AIについて聞かれた際には、「まず2つの文字で出来ている。人工知能という意味だが、最終的には機械学習のことだ」と答え、苦しい説明を続けた。他の機会にも、例えばクラウドサービスについて「プライベートなファイルを、家の地下にある鍵のかかったファイル棚に保管するのは、もうやめましょう」「あなたのノートパソコンにあり、そして私たちの上に存在するこのクラウドにあるのです。」そう言いながら、上を向きつつ、頭上を右手で示した。どうやら、文字通り「クラウド(雲)」と受け取ってしまっているようだ。
また、冒頭に論じたロシアとの囚人交換後にも、ハリスはこう述べた。