【埼玉県川口市 クルドの現場を行く②】地元住民の苦悩|西牟田靖

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入管法改正案についての報道が相次いでいる。そのトーンは反対一色。難民を認定しない日本政府や入管は悪、翻弄される外国人は善――という非常に単純化された報道ばかり。その一方、不良外国人の迷惑・犯罪行為に困る地元住民の声はほぼ封殺されたままだ。


《不良外国人問題に唯一、声を上げている奥富精一川口市議会議員》
(撮影:筆者)

もともと奥富議員は海外好き。若い頃から外国旅行を繰り返しており、地元の多文化共生には積極的だった。そのため当初はクルド人とも多文化共生の道を探っていた。

「近所の世話焼きおじさんといった感じの地元の支援者を介して、クルド人と一緒にゴミ拾いしたりしていました。しかしその支援者の方が活動をしなくなりました。というのもクルドの人たちの態度に疲れてしまったようです。僕たち日本人からすると彼らは『時間を守らない。嘘をつく。急に怒る。指摘すると逆上する』という難しい人たち。打ち解けるまでに至らなかったんです」

クルド人が定住し始めた約20年前は、地元の人たちと打ち解けなくても、人数が少ないため、問題はなかった。しかし、彼らが次から次へと家族を呼び寄せ、人口が増えれば増えるほど、軋轢が多く生じるようになった。特にここ数年の不良行為は酷く、「目に余る」と地元住民は口を揃えた。

捜査されなかった〝頭蓋骨陥没事件〟

2016年、22歳解体工と16歳という2人のトルコ系住民が集団強姦と強盗の疑いで逮捕された。被害者である30歳女性の臀部に体液が付着していたが、その後、無罪で釈放されている。

このような不可解な結末は他にもある。奥富議員は言う。

「この付近のコンビニ駐車場で、50歳の男性が殴打されて頭蓋骨を陥没骨折するという事件がありました。目撃者もいて防犯カメラにも残っているはずなのに警察は動きませんでした。警察に問い合わせても、『詳細はわからないです』との一点張り。半年経っても、犯人は捕まっていません。このように外国人犯罪というのは、真相が明かされないようになっているんです」

この件が不良クルド人の仕業だとは断定できない。しかし警察が動かないことはいかにも不自然だ。
最近では、4月末、連続空き巣犯が報道されたばかりだ。

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