日韓全国民必読の全真相 三一独立運動の韓国資料は「ホラー小説」(前編)|松木國俊

日韓全国民必読の全真相 三一独立運動の韓国資料は「ホラー小説」(前編)|松木國俊

「日本が三一独立運動を弾圧し、多くの朝鮮人を虐殺した」という韓国側の主張は全くの嘘である。韓国の歴史歪曲にはきっちりと反論し、貶められた日本の名誉を回復しなければならない。そのためにも三一独立運動の真の姿を知る必要がある。日韓全国民が最低限知っておくべき歴史の真実。


朴殷植は1859年、黄海道黄州に生まれ、儒学に没頭し、1898年にソウルで発行された反日的性格の強い「皇城新聞」創刊に参加して主筆となった。その後、1900年には経学院、漢城師範学校の教師、1905年に「大韓毎日申報」主筆となり、韓国で反日活動を続けたあと、上海に亡命して、臨政の二代目“大統領”となった人物である。  

この本はその彼が日本を攻撃するためにありとあらゆる嘘を動員し、悪意をもって著述した一種の「ホラー小説」なのだ。  

この本によれば、三一運動に対する日本の弾圧は悪逆非道を極め、水原堤巌里の虐殺から始まり、狩川と花樹里の惨殺、江西の虐殺、大邱の虐殺、密陽の虐殺、陜川の虐殺、天安の惨事、義州の惨殺、江界の惨殺、郭山郡の惨殺、その他全国各地で朝鮮人の虐殺、惨殺が次々に行われたそうだ。たとえば、晋州の虐殺については次のように書いている。 「日本の守備隊は、馬に乗り剣をふるって横行し、デモ隊を乱撃した。人の目を刺し、人の耳をもぎ、人の腕を切り落とし、人の鼻をそぐなどの残虐性を発揮したが、どれだけの人が被害をうけたか数えきれないほどである」  

これはまだ軽いほうであり、子供や老人や女性に対する残虐行為など、あまりに酷すぎて引用するのも憚られる記述が延々と続いている。  

そして散々書いた揚句に、彼はこう述べている。 「水原堤巌里の虐殺のように、西洋人が視察しておおやけに伝えた事件はその真相を天下にさらした。しかし、そのような西洋人の足跡の及ばない土地でも、村落の湮滅、人命の殺傷など、水原よりひどい例はたくさんあるにちがいないが、その実際をあきらかにすることはできない」  

何のことはない。水原堤巌里以外は、全部想像で書いたことを朴殷植が自分で認めているのだ。  しかし、戦後の反日教育を推し進めるうえでこれほど都合の良い本はなく、韓国ではこれが正式な歴史書として取り上げられ、そこに書かれた「野蛮な日本による虐殺物語」を「史実」として学校で教えているのだ。先に引用した教科書にある死者7500余人という数も、この本を根拠にしたものである。  

実際は朝鮮総督府の正式記録によると、3カ月間でデモに参加した者延べ人員106万人、死亡者は553人、負傷者は1409人であり、鎮圧過程で憲兵と警察官8人が暴徒により殺害され、158人が負傷したとなっている。後述するように、殺害された警察官のなかにはむごたらしい姿で発見された者も何人もいる。  

なお、韓国の国家機関である国史編纂委員会ですらも、2019年2月20日に三一運動の死亡者数を725~934人と発表している。冒頭の文在寅大統領の「平和な独立運動だったが朝鮮人が7500人虐殺された」という言葉は真っ赤なウソなのだ。

水原堤巌里事件の真実

ここで、水原堤巌里事件についても反論しておこう。朴殷植は次のように書いている。 「4月15日午後、日本軍の一中尉の指揮する一隊が、水原郡南方の堤岩里に出現。   

村民に対して論示訓戒すると称して、キリスト教徒と天道教徒30余名を教会に集合させた。そして、窓やドアをきつくしめ、兵隊がいっせい射撃を開始した。堂内にいたある婦人が、その抱いていた幼児を窓の外に出し、“私は死んでもよいが、この子の命は助けてください”と言った。日本兵は無残に子供の頭を刺して殺した」  

しかし、4月24日付英国紙「モーニング・アドバタイザ」の京城特派員は「殺害されたキリスト教信者12名、天道教信者25名全員が男性」と記述している。婦人も幼児もいなかったのだ(木原悦子『万歳事件を知っていますか』平凡社より)。  

朴殷植は、日本憲兵の残虐性を強調したいあまり、余計なエピソードを書いて自滅している。  

水原堤巌里事件については、金完燮がその顛末を著書『親日派の為の弁明2』(扶桑社)に詳しく述べているが、要約すれば次のとおりだ。 「三一暴動の主役となったキリスト教(監理教)と天道教の信者が水原地域で大規模なデモを行い、警察署を襲撃し巡査2人を殺して凌辱(遺体から鼻と耳をそぎ落とし陰具を切断)し、小学校を燃やし日本人の家も襲撃した。  

付近の日本人や朝鮮人から小学校に火をつけた犯人を捕まえてほしいという要請が殺到し、憲兵隊が被疑者40人を教会に集めて尋問したところ彼等はひどく抵抗した。わずか10人の憲兵隊は正当防衛でやむを得ず発砲し、また警告にもかかわらず被疑者が逃走したことから発砲して死者が出た。  少数部隊が圧倒的な数の暴徒に包囲された状況で彼らが反撃して逃走しようとするならば、発砲は正当な行為であった」  

朴殷植が「日本の官憲が耳をもぎ、鼻をそぎ取った」と書いているのは、実際には朝鮮人暴徒が警官に対してやったことだった。いずれにしても、犯人逮捕のために武器を使用することはいまの日本でも認められている。韓国側の「水原堤巌里で日本の官憲が虐殺した」という主張は、自衛隊機へのレーダー照射事件で「自衛隊機が低空飛行で威嚇した」と事実を捻じ曲げて日本を非難しているのと同じ詭弁なのだ。(後編につづく)

三一独立運動の韓国資料は「ホラー小説」(後編)はこちら

著者略歴

関連する投稿


慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

日米韓の慰安婦問題研究者が東京に大集合。日本国の名誉と共に東アジアの安全保障にかかわる極めて重大なテーマ、慰安婦問題の完全解決に至る道筋を多角的に明らかにする!シンポジウムの模様を登壇者の一人である松木國俊氏が完全レポート、一挙大公開。これを読めば慰安婦の真実が全て分かる!


「核爆弾の奴隷たち」北朝鮮驚愕の核兵器開発現場|石井英俊

「核爆弾の奴隷たち」北朝鮮驚愕の核兵器開発現場|石井英俊

「核爆弾の奴隷たち」――アメリカに本部を置く北朝鮮人権委員会が発表した報告書に記された衝撃的な内容。アメリカや韓国では話題になっているが、日本ではなぜか全く知られていない。核開発を進める独裁国家で実施されている「現代の奴隷制度」の実態。


「もしトラ」ではなく「トランプ大統領復帰」に備えよ!|和田政宗

「もしトラ」ではなく「トランプ大統領復帰」に備えよ!|和田政宗

トランプ前大統領の〝盟友〟、安倍晋三元総理大臣はもういない。「トランプ大統領復帰」で日本は、東アジアは、ウクライナは、中東は、どうなるのか?


【読書亡羊】「K兵器」こと韓国製武器はなぜ売れるのか 伊藤弘太郎『韓国の国防政策』(勁草書房)

【読書亡羊】「K兵器」こと韓国製武器はなぜ売れるのか 伊藤弘太郎『韓国の国防政策』(勁草書房)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


韓国大統領・尹錫悦の犯罪、保守派は幻想を捨てよ|邉熙宰(ピョンヒジェ)

韓国大統領・尹錫悦の犯罪、保守派は幻想を捨てよ|邉熙宰(ピョンヒジェ)

尹錫悦に騙されてはならない!文在寅政権下で検察総長を務めた男が過去に行った国家を揺るがす驚くべき犯罪。尹錫悦の「親日政策」は完全な偽物だ!韓国メディアウォッチの邉熙宰氏が緊急警告。


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。