ヒ素による土壌汚染と井戸水の枯渇
水質をチェックした所、メガソーラー事業が始まる前とは比較にならないほどの濃度のヒ素が検出された。住民は事業者や行政に問い合わせたが、「メガソーラー事業との因果関係が不明」とのことで、事態改善に向けた取り組みは全く進んでいない。
そして一連の問題で事業者である上海電力日本は一切表に出てこず、工事現場の監査や使用薬剤の公開にも応じず、苦情や問い合わせに対応するのは下請けの日本の建設会社だという。
山林開発には環境や地元住民の生活を守るための様々な法律や法令があるが、近年急速に拡大したメガソーラー事業に関しては法整備が追いついておらず、私有地だとして事業者が立ち入りを拒んでしまえばそこでどのような工事が行われているのかはまったくわからなくなる。
極端なことを言えば、そこに軍事的な施設や地域環境を破壊するような悪意ある施設を建設・設置されたとしても、確認のしようがない。
その結果として、湧水や井戸水が枯渇したり水質が汚染されたりしても、住民側がメガソーラー建設工事との因果関係を証明することは事実上不可能で、泣き寝入りするしかないのが実情なのだ。
なぜ中国企業のカネ儲けのために、先祖から代々受け継いできた水田耕作を諦めなければならないのか。飲み水や生活用水として使っていた豊かな湧水や井戸水を安心して使えなくなった責任は誰が取るのか。
こうした罪のない地域住民の怒りと悲しみに寄り添ってきたのが石本崇市議だった。
私が現地視察した際には困窮する地元住民の方々をご紹介いただいたが、石本市議は全ての皆さんの名前と家族構成、職業や自治会での役割を完全に把握していた。どれだけ頻繁に地元に足を運び、地元住民の声に耳を傾けてきたか一目瞭然だった。