挺対協の「役員」が統進党幹部だと発言したのではなく、挺対協の「幹部」と統進党幹部が重なっているという趣旨の発言をしました。これは方ヨンスン、崔ジンミ、孫ミヒなどのような人物の存在で裏付けられる事実です。インターネットメディア「メディアウォッチ」が2019年10月11日の「『挺対協の幹部には統進党幹部はいない』という尹美香の発言、虚偽釈明と明らかになる」という記事が、この事実を明確に整理しています。この記事は次のように書いています。もし、この記事が虚偽なら、なぜ挺対協はメディアウォッチを告訴しないのでしょうか。
「本紙の取材結果、現正義記憶連帯の方ヨンスン理事と崔ジンミ理事、そして旧挺対協の孫ミヒ元対外協力委員長がまさに統合進歩党で主要な活動をしてきた人物だったことが明らかになった。方ヨンスン理事は、代表的な統進党幹部の中の一人だ。彼は極左市民団体の「全北キョレハナ」共同代表を務め、統進党全羅北道党委員長はもちろん、統進党の第19代総選挙全州徳津の国会議員候補まで務めた。崔ジンミ理事も同様だ。崔理事は同じく極左市民団体の「全国女性連帯」の執行委員長を務め、2012年に統進党の第19代総選挙共同選挙対策委員会に参加したことが確認された。崔理事は統進党の後身である民衆連合党の金ソンドン大統領選候補の共同選挙対策委員長を務めた事実もある。孫ミヒ元対外協力委員長は「全国女性連帯」共同代表として、統進党の第19代総選挙共同選挙対策委員会の委員長を務めた。孫前対外協力委員長は統進党の後身である民衆連合党(当時仮称、新民衆政党)創党発起人を務めた事実も今回確認された」
結論的に、私の立場は次の通りです。私は講義室で慰安婦や挺対協に対して、虚偽事実を話したことはありません。さらに、虚偽事実に基づいて慰安婦や挺対協の名誉を毀損したこともありません。 ただ、私がしたことは、講義室で学生たちと歴史的な事実、より具体的には慰安婦問題、そして慰安婦と関連した活動をする挺対協に関する様々な争点について事実を基礎にした学術的討論をして私の意見を表明しただけです。
状況がこのようであるにもかかわらず、検察は学問の自由を保護するどころが逆に、学者の口にさるぐつわをはめ、李栄薫元ソウル大学教授が書いた『反日種族主義』などのような新しい研究結果に基づいて学生と共に行った学術的討論を不法だと決めつけ、刑事処罰までするという意志を明らかにしています。民主社会ではありえないことです。私は学問の自由を守り、学者の良心を守るために法廷闘争を含むあらゆる方法を総動員して、不義な権力に立ち向かい闘います。
今、権力を握っている与党が野党の時代、または在野にいるとき、甚だしくはソウルの光化門広場で「金日成万歳」を叫ぶことができてはじめて「真の民主主義」だとまで言っていました。しかし、今は5・18[1980年光州事件・訳注]、4・3[1948年済州島事件・訳注]、親日清算などのような歴史的な争点とともに慰安婦問題でも、権力の支援を受ける特定団体の見解と異なる見解を表明すると刑事処罰ができるようにする、いわゆる「歴史歪曲処罰法」の立法化が進められています。
民主主義を僭称した権力がはばかることなく独裁を繰り広げ、学問と思想の自由を踏みにじっているのが今日の大韓民国の現実です。不義な権力に対抗する国内外の心ある市民はもちろん、この問題に専門性を有する皆様に支持と協力を訴えます。ご支援下さい。柳錫春の側に立って下さい。学問の自由を保護してください。大韓民国は自由民主主義国家です。最後まで闘争して勝利いたします。
ありがとうございました。(翻訳・監修/西岡力教授)
著者略歴
1955生まれ。元延世大学教授。延世大学(学士)と米国イリノイ大学(博士)を卒業。発展社会学と現代史問題を主に専門とし、メディアを通じて政治批判と社会批判も活発に行ってきた。李承晩研究院長、朴正煕研究会長、韓国の主要保守政党だった自由韓国党(現未来統合党の前身)革新委員長を歴任。定年を前に、YouTube「柳錫春のトゥルタク(老害)TV」を開局し、視聴者と交流している。単著に『朴正煕は労働者を搾取したのか』(耆婆郎)、共著に『李承晩の汚名返上:李承晩に対する七つの汚名』(ペクニョントンアン)等がある。