中国の嘘に加担する朝日新聞
米国が国内に駐在する中国メディアスタッフの人数を制限したことに対する「報復措置」と発表されているが、武漢ウイルスが中国国内の感染拡大している真相を隠すため、「いつも言うことを聞かない」米国人記者たちを追い出したのではないか、ともいわれている。
4月8日、武漢市の封鎖を解くときに、朝日新聞など一部の親中的な外国メディアだけを受け入れ、武漢を取材させたが、ほとんど中国当局が見せたいものしか取材していない。記事は中国の嘘に加担した形となった。
中国政府は今年秋に、習近平国家主席の訪日を実現したく、最近、特に日本に対しアプローチを強めている。歴史上、何度も中国の宣伝攻勢に騙されたことがある日本は、中国の嘘に特に警戒すべきだ。(初出:月刊『Hanada』2020年6月号)
著者略歴
産経新聞台北支局長。1972年、中国・天津市生まれ。15歳の時に残留孤児2世として日本に引き揚げ。97年、慶應義塾大学文学部卒業。同年、松下政経塾に入塾(第18期)、アジア外交が研究テーマ。その後、中国社会科学院日本研究所特別研究員、南開大学非常勤講師を歴任。2002年、中国社会科学院大学院博士課程修了後、産経新聞社に入社。さいたま総局記者などを経て、07年から中国総局記者。20年から現職。著書に『習近平なぜ暴走するのか』(文春文庫)。最新刊は『中国人民解放軍2050年の野望』(ワニブックスPLUS新書)。