「トランプ大統領」阻止に死に物狂い、米民主党のウルトラC【ほぼトラ通信】|石井陽子

「トランプ大統領」阻止に死に物狂い、米民主党のウルトラC【ほぼトラ通信】|石井陽子

今度のアメリカ大統領選挙は単なる「トランプvsバイデン」の単純な構図ではない!「操り人形」「トロイの木馬」「毒蛇」――トランプの対抗馬と目されていたニッキーヘイリーはなぜ共和党内からこう批判されるのか。日本では報じられない米大統領選の深層!


スティーブ・バノン、夫の石井英俊と2017年11月東京にて

トランプはウクライナ支援を打ち切る

トランプとヘイリーでは外交政策が違う。最もわかりやすいところでは、トランプはウクライナ支援を打ち切るだろうし、ヘイリーはウクライナが勝利しなければならないと訴えている。ヘイリー支持者の側から見ればトランプは孤立主義者であり、トランプ支持者の側から見ればヘイリーは国際介入主義者(ネオコン)だ。「戦争屋」「第3次世界大戦になる」というのが、トランプ支持者からヘイリーへの批判の常套句だ。中国の覇権主義を抑え込むことへの理解や社会政策などの面では両者に違いはないのだろうが、外交における根本的な価値観が違っている。

ヘイリー及びヘイリーの支持者たちは、トランプ及びトランプ支持者によって完全に排除されることになるのか。それとも共和党全体でのバランスを少しでも取るためにヘイリー側をそれなりに抱え込んでいくのか。この党内抗争の行方によって、アメリカ外交の将来が変わってくる。目が離せないところだ。

石井陽子

https://hanada-plus.jp/articles/1387

1985年福岡県生まれ。フリーチベット福岡代表。ランダムヨーコとして知られている。関西外国語大学英米語学科卒業。政治と歴史に関するYouTubeチャンネル「randomyoko2」の登録者数は5万人を超え、800万回以上視聴されている。著書に『新・愛国論』(桜の花出版)。英語での論文がジャパン・フォワードに掲載されている他、Foxニュース、CNN、BBC、CBS、ラジオ・フリー・アジア、サウスチャイナ・モーニングポスト、ブライトバート、チベットテレビなどの多数の英語メディアにおいて、日本人コメンテーターとして発言が紹介されている。夫は石井英俊(自由インド太平洋連盟 副会長)。

関連する投稿


ヨーロッパ激震!「ロシア滅亡」を呼びかけたハプスブルク家|石井英俊 

ヨーロッパ激震!「ロシア滅亡」を呼びかけたハプスブルク家|石井英俊 

ヨーロッパに君臨した屈指の名門当主が遂に声をあげた!もはや「ロシアの脱植民地化」が止まらない事態になりつつある。日本では報じられない「モスクワ植民地帝国」崩壊のシナリオ。


自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守る必要がない」と日米安保条約に不満を漏らしたトランプ大統領。もし米国が「もう終わりだ」と日本に通告すれば、日米安保条約は通告から1年後に終了する……。日本よ、最悪の事態に備えよ!


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

とるべき財政政策とエネルギー政策を、アメリカの動きを参照しつつ検討する。自民党総裁候補者たちは「世界の潮流」を本当に理解しているのだろうか?


トランプの真意とハリスの本性|【ほぼトラ通信4】石井陽子

トランプの真意とハリスの本性|【ほぼトラ通信4】石井陽子

「交渉のプロ」トランプの政治を“専門家”もメディアも全く理解できていない。トランプの「株価暴落」「カマラ・クラッシュ」予言が的中!狂人を装うトランプの真意とは? そして、カマラ・ハリスの本当の恐ろしさを誰も伝えていない。


最新の投稿


【今週のサンモニ】コメの生産性向上と輸入自由化を目指せ|藤原かずえ

【今週のサンモニ】コメの生産性向上と輸入自由化を目指せ|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


日本国は宗教に冷淡|上野景文(文明論考家)

日本国は宗教に冷淡|上野景文(文明論考家)

統一教会への解散命令で、政教分離のあり方に注目が集まっている。 日本の政教分離は、世界から見てどうなのか――。


From Hope to Hostility: Conservative Party of Japan Faces Growing Backlash|Jason Morgan and Kenji Yoshida

From Hope to Hostility: Conservative Party of Japan Faces Growing Backlash|Jason Morgan and Kenji Yoshida

Political conservatives in Japan have entered into a season of re-sorting.


【我慢の限界!】トラックの荷台で隊員を運ぶ、自衛隊の時代錯誤|小笠原理恵

【我慢の限界!】トラックの荷台で隊員を運ぶ、自衛隊の時代錯誤|小笠原理恵

米軍では最も高価で大切な装備は“軍人そのもの”だ。しかし、日本はどうであろうか。訓練や災害派遣で、自衛隊員たちは未だに荷物と一緒にトラックの荷台に乗せられている――。こんなことを一体、いつまで続けるつもりなのか。


【今週のサンモニ】「過激な平和主義者」の面目躍如、日本学術問題報道|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「過激な平和主義者」の面目躍如、日本学術問題報道|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。