香港の抗議活動を鎮圧し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の名の下に全人口を封鎖することに成功し、他の抗議活動を阻止するという自信を高めていた中国当局は準備が整っていなかったため、南モンゴルの抗議活動にパニックに陥った。それでも、中国当局は南モンゴルのモンゴル人の抗議活動を鎮圧するために迅速に行動し、その後、南モンゴルで新疆ウイグル自治区式の過酷な政策を採用し、モンゴル語とモンゴル人の完全な抹殺を目指した。南モンゴル一帯もチベットや新疆のように事実上の戒厳令下に置かれている。
世界よ!なぜ鉄のカーテンの向こうで苦しんでいる南モンゴルのモンゴル人の声に耳を貸さないのか? 南モンゴルのモンゴル人の苦しみは、まだあなた方の注意を引くには十分ではないのか? あと何人の命が失われなければならないのか? あとどれだけの血を流さなければならないのか? あとどれだけの生活を破壊しなければならないのか? あとどれだけモンゴル文化を抹殺しなければならないのか? あとどれだけモンゴル文化の抹殺が起きるのか?あとどれだけの弾圧をすれば十分だと言えるのか? 世界は今、これまで無視されてきたクルド人、ウイグル人、ロヒンギャ族に注目している。しかし、南モンゴルのモンゴル人はいまだに無視されている。
なぜ世界は南モンゴルに注目しないのか?独立国であるモンゴルとその国民でさえも注目していない。南モンゴルの同胞を擁護したモンゴル市民が、モンゴルの裁判所から「反中活動に従事した」として懲役10年の判決を受けたからだろうか?(筆者注:ムンヘバヤル自身のこと)南モンゴルのモンゴル人は自由と人権を享受するに値しないのか?南モンゴルのモンゴル人は地球上から抹殺されるべきなのか?
すでに中国当局から十分な差別を受けている南モンゴルのモンゴル人を差別することを、なぜ世界は、特に西側民主世界は恥と思わないのか?
私はこの「なぜ」という問いに対する答えを求める!
自由インド太平洋連盟副会長。1976年、福岡市生まれ。九州大学経済学部卒業。経済団体職員などを経て現職。アジアの民族問題を中心に、国内外にネットワークを持つ国際人権活動家。