自民党「敗北」の可能性も 参院選終盤情勢を占う|和田政宗

自民党「敗北」の可能性も 参院選終盤情勢を占う|和田政宗

参院選は終盤戦へ突入し、10日の投開票日まで1週間を切った。ここにきて自民支持が下落しているのはなぜなのか。自民に投票していた方々の投票先は今回どうなるのか。私の分析では岩盤保守層、岩盤自民支持層20%のうちすでに10%は逃げている――。


「所得倍増」へ、今こそ決断の時!

この状況で自民党がすべきことは何か。それはやはり直近では国民目線での価格高騰対策などの経済政策であり、中長期的には所得を継続して向上させるための政策を打ち出すことである。

原料が高騰しても価格転嫁ができず、所得も向上せず、皆がどこかで我慢をして切り詰め、結局デフレスパイラルに陥ってきたこれまでの状況を転換するために、まず大型の補正予算を組み、大規模な経済政策を打ち出すべきだ。

「所得倍増」は政策の打ち方によって夢物語ではなく達成できる目標であると考えるが、アベノミクスの流れをベースにこれまでの経済政策を数段上げなくてはならない。岸田総理は「所得倍増」に言及してきたわけであり、今こそ決断の時である。

さらに原発再稼働により、エネルギーに対する不安も解決すべきだ。そして、街頭演説で継続して強い賛意が示される、防衛力の抜本的向上、抑止力の向上と憲法改正も速やかに決断すべきである。「岸田政権は何がしたいのかわからない」との声に対し、もっとしっかり憲法改正を正面から打ち出せば良いのである。

国民の不安を取り除き、国防も経済も国民の安心につなげることが必要である。我々は政権与党でありそれができるのだから、この参院選最終盤で決断し、強く打ち出し、現在の流れを変えるべきである。投開票が終わって、「こんなはずではなかった」では済まされない。

私は街頭でこうした政策を強く訴えていく。自民党が一体となって真に国家国民のための政策を訴え実現することが必要だ。

月刊『Hanada』2022年8月号

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