台湾侵攻は習近平の「公約」だ|和田政宗

台湾侵攻は習近平の「公約」だ|和田政宗

「6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」と米インド太平洋軍のデービッドソン司令官。この「6年以内」は何を意味するのか。「本音」で語れる政治家、和田政宗参議院議員が徹底分析!


台湾危機は日本の危機そのもの

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台湾危機に日本はどのように対処すべきであるか。

まず持たなくてはならない意識は「台湾危機は尖閣危機」であるということだ。「台湾で有事が起きても日本はあまり関係ない」という論があるが、それはまったくあり得ない。なぜなら、中国は「尖閣は台湾の一部だから我が国の領土」と主張しているからである。

歴史と事実をまったく無視した主張であるが、実際に中国が勝手に自国領域と主張している「第一列島線」のなかには尖閣が含まれている。台湾侵攻と同時に尖閣侵攻は行われる。すなわち、台湾危機はどこか別世界の話ではなく、日本の危機そのものなのである。

こうした意識のもと、日本は、中国を抑止するための強力なリーダーシップをアジア太平洋地域で発揮しなくてはならない。すでに菅政権で日米豪印の協力の枠組み「クアッド」が成立したが、米国頼みでなく日本主導で「自由で開かれたインド太平洋」を構築していくべきだ。

「自由で開かれたインド太平洋」というフレーズは、日本が提唱したもので初めて世界のスタンダードとなった外交構想と言える。強力な安倍外交の成果であるが、インド太平洋地域での日本のリーダーシップを世界各国も求めているのである。

今こそ憲法改正を!

防衛力の強化は喫緊の課題であり、台湾危機、尖閣危機を鑑みれば、世界の主要国の標準である防衛費の対GDP比2%は実現しなければならない。中国の軍拡には現在の予算では到底対処できない。すなわち国土や国民を守れない。

さらに根本は憲法改正である。国家は国土と国民を守るためにあるはずだが、現行憲法はご承知の通り、いざというときに国土や国民を守る手段も方法も明記されていない。

戦後初めて我が国と国民が直接的に攻撃を受ける可能性がある危機的状況のなかで、「あの時ああしていれば」では遅い。衆議院、参議院とも「改憲」「加憲」勢力が、憲法改正の発議に必要な3分の2を超えている。世論調査を見ても、国民の多数は憲法改正を望んでいる。

いつまでたっても憲法改正を発議せず、国民全体の判断を仰げないことは国会の怠慢と言われても仕方がない。国会議員は今こそ国土や国民を守るため、憲法改正の実現に行動する時である。早急に国会で議論し発議につなげるよう自民党内においてさらに強く提起していく。

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