慰安婦像問題 なぜ日本は負け続けるのか|山岡鉄秀

慰安婦像問題 なぜ日本は負け続けるのか|山岡鉄秀

――なぜ、韓国のみならず、世界中に日本の慰安婦制度に関する碑や像が立ってしまうのか。大阪市が姉妹都市交流を解消したサンフランシスコ市の事例から、日本側が抱える根本的な問題に迫る――


2017年11月22日、サンフランシスコのエドウィン・リー市長は、このような碑文が添えられた慰安婦像を市の公共物として認める書面に署名をした。これは、サンフランシスコ市が公式に碑文の内容を支持したことになる。これを受けて、吉村洋文大阪市長は、同年11月30日、姉妹都市関係解消の意向を示した。

[産経]【姉妹都市解消】吉村大阪市長、議会各会派に伝達「(サンフランシスコ市との)関係が根本から揺るがされる事態に至った」 https://t.co/Qb0pYO0Lhu 大阪市の姉妹都市である米カリフォルニア州サンフランシスコ市が慰安婦像と碑文を公共物化した問題に関し、吉村洋文市長は30日、市議会各会… pic.twitter.com/CKUhhxU6ib

— 5newspaper (@_5newspaper) 2017年11月30日

これに先立ち、大阪維新の会は大阪市議会において、公共の場への慰安婦像と碑を設置する計画を見直すよう求める決議案を2度にわたって提出したが、いずれも自民・公明の反対に遭って否決された。ネット上には、「大阪自民はいったいなにをやっているのか? こんなことだから維新に負け続けるのだ」という意見が頻出した。

一方、大阪自民からは「あれは維新の独善的な人気取りパフォーマンスにすぎず、むしろ事態を悪化させた」という反論が出され、筆者の耳にも届いた。そこで筆者は、大阪市議会の議事録、橋下前市長と吉村市長がリー市長に送った書簡、およびリー市長からの返答を入手し、内容を吟味することとした。

はたして、どちらの言い分に理があるのだろうか?

否決された決議案

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