同時に、ウォール・ストリートとかロンドン・シティーなどの金融家たちはこう言いました。
「中国の奴隷たちはタダ働きだ」 「だから医薬品を含むすべての商品を中国に集めるように」と。
医薬品有効成分をAPI(Active Pharmaceutical Ingredients)と呼びますが、このAPIが基本的な薬品化合物の成分です。だから欧米もインドも、中国に頼っています。ジェネリック医薬品に含まれる80%から90%のAPIは、全てメイド・イン・チャイナです。ペニシリン、ビタミンC、アスピリンなども全てが。もし中国の工場が稼働しなければ、30日から90日後に、欧米では深刻な医薬品不足が起きるでしょう。
ローズマリー・ギブソン氏(医療専門の編集者)の『China Rx』(中国製処方薬のリスク)は、2年前に出版されました。中国が医療用具の市場を独占しており、これが国家の安全保障にかかわると警告を発した本です。
この本は販売部数が少なく、彼女がテレビに出演することもありませんでした。本のレビューもありません。完全に無視されていたのです。なぜかって? 医薬品会社がテレビのスポンサーだからです。医薬品会社はテレビで大金を稼いでいますから、ローズマリーをテレビに出演させることはないのです。彼女の本を抑えつけたい。
ところが、2年後のいま、どうでしょうか。彼女の本は爆発的に売れています。人々は危機に直面して、ローズマリーの本を読みたがっているのです。
私は彼女に訊きました。取材に何年かかったかを。7~8年です。なぜ長期間かかったか。彼女によると、誰もこの問題について話したがらなかったそうです。医薬品会社が大儲けしているからです。
ですが、人々は気づいたのです。彼らはグローバル化を謳歌しました。中国人の労働者はタダ同然の給料、環境は劣悪、心理的な安全もない、自殺率が非常に高い、きちんとした労働法もない、奴隷のようです。だから、資本家や企業家たちは中国共産党と手を組みたい。彼らは奴隷を使いたい。コストが安いから。これは経済的な伝染病と言えます。
健康と経済の両方の伝染病がありますが、いま、経済の伝染病が世界に広がっているのです。その影響は大きい。これは世界に対する警告です。
企業の利益、既得権益、金融家──彼らは中国共産党の嘘を売ってきた。しかし、もう嘘はつけないでしょう。このウイルスは嘘を暴く。すべてが明白になるでしょう。
ローズマリー・ギブソン氏(医療専門の編集者)の『China Rx』(中国製処方薬のリスク)