朴槿恵はこうして「殺された」米国人博士が暴いた朴槿恵弾劾の真相|タラ・オ(Tara O)博士

朴槿恵はこうして「殺された」米国人博士が暴いた朴槿恵弾劾の真相|タラ・オ(Tara O)博士

「驚いたことに、朴槿恵大統領弾劾訴追案の国会成立まで、直接的な捜査はもちろん証拠を収集する努力さえなかった。 法典にもない『国政壟断』という罪に問われ、その国政壟断の『スモーキングガン(動かぬ証拠)』はJTBCのタブレットPC報道だった。」


  1. 国民主権主義及び代議民主主義
  2. 法治国家原則
  3. 大統領の憲法守護および憲法遵守義務
  4. 職業公務員制度
  5. 大統領に付与された公務員の任免権
  6. 平等原則
  7. 財産権保障
  8. 職業選択の自由
  9. 国家の基本的人権保持義務
  10. 個人と企業の経済上の自由と私的価値に基づいた市場経済秩序
  11. 言論の自由
  12. [その他]など

このように重大な疑惑が、捜査もせず一度にあふれだしたのは奇異なことだ。 目録を見ると、まるで彼女が国家のすべての体制と憲法自体の転覆を狙ったと言う印象を与える。

弾劾訴追案に「[その他]など」が叙述されているという事実も非常に興味深いが、具体的でないのみならず、前述の11項目に含まれなかったその他をすべて盛り込もうとしたためだ。 しかし、朴大統領がこのような項目に違反したという証拠はどこにもない。[15] 
国会はまた、彼女が「各種犯罪を犯して、法律の規定を違背」したと主張した。「特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(賄賂)罪、職権乱用権利行使妨害罪、強要罪、公務上秘密漏洩罪など」[16] ここでも最後の部分に曖昧極まりない「など」を使ったことが見てとれる。

大半の疑いは、(いわゆる国政壟断と呼ばれる)チェ・ソウォンの国政介入に関するものである。それゆえJTBCのタブレット報道が重要なのである。 しかし、JTBCが持ち出したタブレットは、その後の裁判で証拠にとして採択されなかった。

弾劾訴追案に明示された容疑には、セウォル号沈没に関するものもある。 朴大統領が国民の生命を保護できなかったという疑いだ。 セウォル号沈没の原因を大統領に向けながら、セウォル号の沈没当時、彼女の「失われた7時間」を問題視した。 この7時間の間、彼女が何をしていたのか、手の施しようもない噂が流れ、これはメディアにそのまま報道された。 彼女がシワ除去施術を受けていた、巫女の儀式をあげていた、セックス中だった、バイアグラを服用していた、違法麻薬を使用していた、など数々の噂が報じられたが、このうち事実として明らかになったものはひとつもない。[17]

その他の容疑に関する詳細は、同報告書の次編で扱う予定である。 弾劾訴追案は2016年12月9日、憲法裁判所に提出された。 2016年12月22日、憲法裁判官カン・イルウォンは、請求人資格をもつ国会訴追委員団に、弾劾訴追案に明示された9件の容疑を5件に整理するよう指示した。[18] 請求人は、憲法裁判官の指示通りに12月27日「準備書面」(つまり、議決された弾劾訴追案ではない)を新たに提出した。 [19] 2017年1月25日、憲法裁判官カン・イルウォンは再び請求人に再整理を要求したが、5番目の項目「刑法違背、賄賂など」の削除を要求した。[20] 請求人は指示どおり5番目の項目を消したが、2017年2月1日に提出した準備書面「訴追事由の類型別に具体化」では訴追事由に該当する数件の項目を新たに追加した。[21]

このように裁判官が準備書面の修正を直接助言する行為からして、ひどく偏ったもので、裁判官本来の役割からはずれるものである。 憲法裁判所の観点から弾劾訴追案が適切でないと判断したのであれば(修正を指示するのではなく)、直ちに弾劾訴追案を棄却をするべきだった。 しかし、裁判官は二度も修正指示を与え、弾劾裁判を検討する際、請求人が新たに提出した準備書面を使用した。 先に述べたように、修正された準備書面は国会で可決された弾劾訴追案ではない。

このように弾劾訴追案が拙速に扱われた過程、一貫性のない訴追事由は、弾劾に関連した法的手続きにおいて見られる数多い問題点の一部に過ぎない。

本報告書は、朴大統領の弾劾過程 - マスコミ(特にJTBC)報道から大衆集会、国会における弾劾訴追案の通過までの過程 - に焦点を合わせた。

これまで韓国のマスコミ報道とは逆に、朴大統領に対する弾劾は、腐敗や賄賂、憲法違反に関するものではない。ここにはもっと大きく深刻な問題がある。

そのうちの一つは、朴大統領に対する弾劾が、自由民主主義を支える主要な柱である法治の深刻な崩壊を象徴するということである。

脚注(ハイパーリンクで表示された引用資料は除外)Footnotes (hyperlinked references are not listed)

  • [1] キム・ピョンウ、韓国の法治主義は死んだ、2017、ソウル:趙甲濟ドットコム、29
  • [2] lbid
  • [3] lbid
  • [4] キム・ピョンウ、韓国の法治主義は死んだ、72、大韓民国憲法65条
  • [5] チェ・ミョンソン、弾劾インサイドアウト、2019、ソウル、キパラン、18
  • [6] チェ・ミョンソン、19
  • [7] lbid
  • [8] lbid
  • [9] チェ・ミョンソン、20
  • [10] キム・ピョンウ、19
  • [11] 大韓民国国会、大統領(朴槿恵)弾劾訴追案、Seoul, November 2016
  • [12] lbid
  • [13] 大韓民国国会、大統領(朴槿恵)弾劾訴追案、2
  • [14] lbid
  • [15] キム・ピョンウ、弾劾を弾劾する、2017、ソウル:趙甲濟ドットコム、72
  • [16] 大韓民国国会、大統領(朴槿恵)弾劾訴追案、2
  • [17] ピョン・ヒジェ、ソンソッキの恨み、2017、ソウル、メディアシルク、28-32
  • [18] キム・ピョンウ、韓国の法治主義は死んだ、83
  • [19] チェ・ミョンソン、90
  • [20] lbid
  • [21] lbid

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