「ジェノサイド・ジョー」の大口献金者
これは、資金面でも同じだ。Politicoはこんなタイトルの記事を出している。「親パレスチナ派デモは意外な所から支援されている:バイデンの大口献金者だ」。
親パレスチナ派から「ジェノサイド・ジョー」と呼ばれ続けているバイデンだが、実は「(彼に批判的な)大学デモの背後にいる団体の中には、彼の再選を強く後押しする慈善家から資金援助を受けているものもある」という皮肉があるのだ。
Politicoによると、資金提供者には、ソロス、ロックフェラー、プリツカーといった民主党界隈の大物が名を連ねている。しかし、デモ参加者の戦術が過激になるにつれ、その背後にいる団体は、今や左派の著名な寄付者からの批判を集めているという。
例えば、反ジェノサイド活動を支援する団体、エリー・ヴィーゼル財団の会長を務める民主党の献金者、エリシャ・ヴィーゼル氏は、ロックフェラー基金に対し、「なぜ、10月7日の恐ろしいテロをハマスではなく、イスラエルと米国のせいにした『Jewish Voice for Peace(平和のためのユダヤ人の声)』に多額の助成金を出しているのか」と訴えたそうだ。大統領選に大きく関与する寄付者の中で差異が生じている。
仮に、このデモが夏から秋にかけて続けば、バイデンの責任はより顕著になる可能性があるとの指摘も同記事中で出ている。逆に、どうにか収束してしまえば、有権者の外交政策への関心が減り、今のこの状況が選挙に反映されないのではということだ。果たして、トランプの刑事訴追とバイデンのイスラエル支持のどちらが世間を騒がせ続けるのだろうか……。