日本共産党の党員や党議員による風評加害は村井氏だけではない。埼玉・川口市の藤島朋子(ふじしまともこ@fujishimatomoko)市議は、9月12日のXに次のような投稿をした。
「福島原発の周辺には人が住めなくなった広大な土地があるので、そこに大型タンクを作ったり、モルタル化したり、手段はまだあるので、海洋放出なんてしなくてもまだ国内で収めておけたのです。なのにわざわざ岸田政権は国際問題になるような選択をしたのです」
東京電力が管理する福島第一原発の敷地内はすでに処理水タンクでいっぱいの状態だが、藤島市議は、原発敷地外の周辺の土地にまで拡張すればよいと主張しているのだ。
だが、原発周辺の土地を含め、福島では2020年代中にすべての帰還困難地域を解消することに向けて現在、懸命の除染作業が進められている最中だ。
藤島市議の「人が住めなくなった広大な土地」発言は、こうした福島の人々の除染の努力と帰還の願いを真っ向から踏みにじるものだ。
藤島市議に多くの非難が向けられたのは当然だ。「リベラル派」と見られているジャーナリストの江川紹子氏ですら9月12日のXで「あなたにとっては、それが『合理的』なのかもしれませんが、この地をふるさとと感じている人に、どういう意味を持つのか思わないのでしょうか。共産党の方の最大の欠点は、主義主張=頭が膨らみ過ぎて、人の心への想像力が及ばないことではないでしょうか」と、藤島市議や共産党を強く批判している。
全国から寄せられた非難や抗議の声に対して、藤島市議は9月14日のXで「博識で福島に心を寄せる人達が沢山いるのに意外なくらいに政府、東電を批判しないですし、政府、東電を批判する人を非難しますね。『体制批判は罪』『自分は普通』『自分は大丈夫』と思っておられるのでしょうか?思想は自由ですが、これから育ちゆく日本の子ども達のことを考えほしいです」と、寄せられた善意の科学的助言について「博識」と嫌味を言ったうえ、無反省な〝反論〟を書き込み、風評加害に反対する世論を逆なでした。
目的は、政治対立をあおることだけ
「子ども達のことを考えてほしい」と自分が〝子ども想い〟であるかのように装う藤島市議だが、これらの投稿に先立つ9月8日のXでは「大人がどんな嘘をついたって真実は子どもの心身の上で病気となって現れてくる」と書き込んでいる。ここでの「大人の嘘」とはALPS処理水についての政府や東電の説明のことを指しているのは明らかだ。処理水を科学的根拠もなく有毒であるかのように言うのも問題だが、「子どもの心身」を自分が主張する有毒性を証明するための“試験紙”のように扱っていることは人権侵害も甚だしい。
子どもの「病気となって現れてくる」との発言は、村井明美氏の「汚染魚を食べて、10年後の健康状態をお知らせください」という発言とまったく同趣旨で、共産党が宣伝している「放射能の危険性」なる主張は、国民の健康を守ることが目的ではなく、政治対立をあおることだけが目的だということははっきり示されている。
驚きのポエム! 福島を貶める差別表現を平気で使う
約2時間で削除された日本共産党仙台青葉地区委員会のポスト