【橋下徹研究③】上海電力、深まる謎 橋下徹の説明責任|山口敬之【永田町インサイド WEB第3回】

【橋下徹研究③】上海電力、深まる謎 橋下徹の説明責任|山口敬之【永田町インサイド WEB第3回】

「大阪市の発電事業に上海電力を参入させる」という極めて重要な変更について、当時、大阪市長を務めていた橋下徹氏は市民に一切の説明をしなかった。彼は一体いつの段階で上海電力の参入計画を知ったのか。あるいは、自らが参入を促したのか。調べれば調べるほど謎は深まっていく――。


橋下徹は説明責任を果たすべき

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「合同会社咲洲メガソーラー」のほうの住所は「大阪市天王寺区玉造元町2-32-205」。

商業スペースの2階部分には「合同会社咲洲メガソーラー」は見当たらないから、居住スペースに入っているのだろうか。しかし、ライオンズマンションの居住スペースは3階から13階まで。

ところが、この居住スペースの郵便受けに、「伸和工業」と「合同会社咲洲メガソーラー」の名前を見つけた。ということは、「合同会社咲洲メガソーラ」に書類を郵送すると、この「205号室」の郵便受けに届けられることになる。

そして「合同会社咲洲メガソーラー」がパブリックスペースで独立した会社を構えていない所を見ると、「伸和工業」と「合同会社咲洲メガソーラー」は事実上一体化しているのだろう。

ここで思い出していただきたいのは、伸和工業が日光エナジー開発との2社連合体で咲洲メガソーラー事業を落札した9日後に、日光エナジー開発を入れずに「合同会社咲洲メガソーラー」を設立していたことだ。

結果として「合同会社咲洲メガソーラー」が事業を継承し、そこに上海電力が入ってきたことを考えると、伸和工業は2013年段階から日光エナジー開発ではなく上海電力と組むつもりだったのではないか。

要するに、咲洲メガソーラー事業は最初から「上海電力ありき」で動いていたのではないか。
市のインフラ事業を中国共産党の影響下にある中国企業にやらせる。こんな重要な決定は、知事や市長が関与しなければ出来まい。

橋下氏が大阪府知事と大阪市長を務めたのは以下の期間だ。
◯知事 2008年2月6日~2011年10月31日
◯市長 2011年12月19日~2015年12月18日

橋下氏は、一体いつの段階で上海電力のメガソーラー参入計画を知ったのか。
あるいは橋下氏自ら参入を促したのか。

日本の安全保障にかかわる危険なリスクを日本に持ち込んだのが大阪市で、当時の市長が橋下氏。橋下氏は様々なテレビ番組に出演してウクライナ戦争を巡って珍説を開陳するヒマがあったら、咲洲メガソーラーに上海電力が参入した経緯について、説明責任を果たすべきだ。

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