我が「NHK改革」具体案|高市早苗

我が「NHK改革」具体案|高市早苗

高止まりする受信料や営業経費、肥大化する放送波、子会社等との「随意契約率」93・5%という驚くべき実態、国民に還元されない多額の繰越剰余金――「伏魔殿」と称されるNHKを国民の手に取り戻すために、高市早苗前総務大臣が掲げたNHK改革の具体案!


営業経費の高止まり

第二に、NHKの非効率性として私が度々指摘してきたことだが、令和2年度予算額で779億円にも上る「営業経費の高止まり」だ。  

前年度の『令和元年度決算』の「営業経費」は759億円だった。令和元年度の「受信料収入」は7115億円だったから、受信料収入のうち10・6%を、受信料を徴収するために使ってしまった計算になる。  

受信料収入に占める「営業経費」(徴収費用)の比率は、イギリスで2・7%、フランスで1%、ドイツで2・2%だから、10%を超える日本はダントツに高い。  

徴収コストが約31億円と特に安価なフランスでは、政府が徴収している。経済財政省が、個人からは住居税とともに、法人からは付加価値税とともに一括徴収している。イギリスは民間委託。韓国は電力公社に委託している。  

フランス、ドイツ、フィンランド、韓国では、受信料は強制徴収であり、支払わない場合には罰金や追徴金が課される(イギリスは強制徴収ではないが罰則はある)のだから、強制徴収制度も罰則もないNHKの苦労には同情すべき点もある。

訪問要員に係る経費に305億円

そもそも、NHKの「営業経費」なるものの内訳はどうなっているのだろうか。

『令和元年度決算』で見ると、「契約収納費」に627億円、「人件費・減価償却費」に132億円が使われている。   

内訳は、「地域スタッフ等手数料・給付金」(契約取次や収納業務を行う地域スタッフ等への手数料や給付金)が71億円、「法人委託手数料」が233億円、「契約収納促進費等」(口座振替やクレジット等の請求・収納に係る経費、各種団体による収納取りまとめに係る手数料、未契約者や未収者への文書や電話による対策経費、事務情報処理およびシステム運用に係る経費)が322億円となっている。  

このように細かく分けて示すと見えにくいのだが、「訪問要員に係る経費」は、令和元年度に305億円もかかっている。  

この訪問要員による「訪問巡回活動」は、未契約や入居者の入れ替わりを把握するための「点検」、契約が確認できない家屋の「訪問」、住人に会えるまで訪問を繰り返しての「面接」、受信機設置の有無を確認する「設置把握」、受信料制度の意義などを説明する「説明・説得」という順を踏んで、ようやく新規契約・住所変更・地上契約から衛星契約への変更・支払再開などの「契約取次」に至る。  

NHKによると、訪問要員が粘り強く対応することによって、クレームやトラブルが発生するのだという。

改革に立ちはだかる壁

関連するキーワード


高市早苗 NHK 受信料

関連する投稿


政治家の発言を打ち切ったテレビ朝日の暴挙|和田政宗

政治家の発言を打ち切ったテレビ朝日の暴挙|和田政宗

NHK党の立花孝志党首の発言の多くは全く賛同できるものではないと考えているが、番組キャスターが「認める、認めない」と判断することではない。もし政治家がテーマから逸脱した発言を行ったとしたならば、その政治家や党のモラルは選挙で国民に判断されるからだ。選挙のたびに行われる、大手メディアによる世論誘導を許してはならない!


橋下徹よ、「不戦」はプーチンに言え|有本香

橋下徹よ、「不戦」はプーチンに言え|有本香

「中国をこっちに引き寄せるには、お願いかお土産が先やろ。制裁をちらつかせるのは最後の手段。こんな建前政治は、解決能力なし。ほんまアカン」と橋下徹氏。「ほんまアカン」のはいったい誰なのか? 月刊『Hanada』の大人気連載「香論乙駁」(2022年5月号)を特別公開!


新薬の未来を潰した、河野太郎の傲慢政治|小笠原理恵

新薬の未来を潰した、河野太郎の傲慢政治|小笠原理恵

「科学技術振興予算は今後、増えません」と断言し、画期的なオプジーボを叩いた河野太郎氏が、2021年1月にワクチン担当大臣となったことは悪い冗談のように思えた。一方で、「創薬力の強化は喫緊の課題であり、医薬品の研究開発費への大規模投資がいまこそ必要」と訴える政治家もいる。高市早苗政調会長である。国を守るとはどういうことか。日本の課題を徹底検証!


「佐渡金山」韓国のプロパガンダと内なる敵『ポプラディア』|和田政宗

「佐渡金山」韓国のプロパガンダと内なる敵『ポプラディア』|和田政宗

佐渡金山の世界文化遺産推薦にあたり、韓国が「強制労働の現場」などと事実に基づかない批判をしている。韓国が仕掛ける歴史戦には、ファクトベースで反論することが重要だが、残念ながら日本国内にも、韓国のプロパガンダを助長する勢力がいる――。嘘を流布する「内なる敵」を告発!


東京五輪反対デモと民主主義の破壊者たち|和田政宗

東京五輪反対デモと民主主義の破壊者たち|和田政宗

ここ数年、全国各地で人々の分断を煽るような過激な行動を取る勢力が顕在化している。東京五輪の反対運動、沖縄の基地反対運動は、はたして本当に国民の「声」なのか。我々は、メディアが民主主義を破壊する活動に加担しようとしている事実をしっかりと認識しなくてはならない。


最新の投稿


徹底検証!中国で「宮廷クーデター」発生か|澁谷司

徹底検証!中国で「宮廷クーデター」発生か|澁谷司

世界では、習近平が退陣するのではないかというニュースが飛び交っている。一部のSNSでは、習近平主席がすでに半ば退位し、李克強首相が代行しているとの書き込みで溢れている。果たして、この「宮廷クーデター」(「反習派」による習主席の退位)の“噂”は本当なのか? 徹底検証する。


なべやかん遺産|「淡路島のシン・ゴジラ」

なべやかん遺産|「淡路島のシン・ゴジラ」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「淡路島のシン・ゴジラ」!


参院選に暗雲!逃げずに正面から原発再稼働、憲法改正を訴えよ!|和田政宗

参院選に暗雲!逃げずに正面から原発再稼働、憲法改正を訴えよ!|和田政宗

酷暑のなか、もし電力が止まり冷房が止まってしまえば、命の危機にもつながる。国民は根本的な対応を求めており、もしそれを打ち出すことができなければ、大変な結果が待っているだろう。この1週間が決断すべき期間である。正面から訴えるべき政策については堂々と国民に訴えるべきだ。


【橋下徹研究⑪】「副市長案件」弁明の崩壊と橋下市長関与の証明|山口敬之【WEB連載第11回】

【橋下徹研究⑪】「副市長案件」弁明の崩壊と橋下市長関与の証明|山口敬之【WEB連載第11回】

6月20日以降、ツイートがない橋下徹氏。ほとぼりが冷めるまで待つ方針かもしれないが、いつまで「副市長案件」で逃げ切るつもりなのだろうか。「副市長案件」「遊休地だった」と抗弁する橋下氏の弁明には何の説得力もないどころか、事実を歪曲し隠蔽する悪意がはっきりと浮き彫りになっている――。【※サムネイルは『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』 (PHP新書)】


【大募集!】#わたしのにゃんこ四字熟語

【大募集!】#わたしのにゃんこ四字熟語

『にゃんこ四字熟語辞典』が大ヒット。それを踏まえて、新しい「にゃんこ」企画をスタートいたします!