文大統領とその側近は、韓国の主流勢力を代えることを公約して権力を握った。彼らは韓国の主流勢力を、反共、親米に化けて生き残った親日勢力と位置づけ、建国時にできなかった親日派処断をいま自分たちが行っていると考えている。自分たちが正義を独占していると信じているから、公平なルールの下で与野党が善意の競争を行うという自由民主主義を受け入れない。(2020.12.14 国家基本問題研究所「今週の直言」より転載)
公捜処の発足により、反日を旗印にした全体主義国家が我が国のすぐ隣で成立するかも知れない。自由民主主義の防衛線が38度線から釜山まで下りてくれば、韓国軍60万が日本の仮想敵として出現する。このような地政学的危機が目の前にある。韓国の自由民主主義勢力が復元力を見せるのか、このまま全体主義に飲み込まれるのか。息をこらして見詰めている。
著者略歴
モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授。1956年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。筑波大学大学院地域研究科修了(国際学修士)。韓国・延世大学国際学科留学。82〜84年、外務省専門調査員として在韓日本大使館勤務。90〜02年、月刊『現代コリア』編集長。05年、正論大賞受賞。17年3月末まで、東京基督教大学教授。同4月から、麗澤大学客員教授・モラロジー研究所「歴史研究室」室長。著書に『でっちあげの徴用工問題 』など多数。