朝日はなぜ英語版で今も慰安婦の嘘を発信し続けるのか|ケント・ギルバート × 山岡鉄秀

朝日はなぜ英語版で今も慰安婦の嘘を発信し続けるのか|ケント・ギルバート × 山岡鉄秀

朝日新聞英語版の慰安婦に関する記事には印象操作がある――。この印象操作中止を求めるべく、集めた署名は1万6千筆あまり。この署名をケントさんと山岡さんが7月6日、朝日新聞に提出し、印象操作中止の申し入れと記者会見を行います。それに合わせ、『月刊Hanada2018年5月号』掲載のお2人の対談を公開いたします。朝日の慰安婦報道の海外への影響、英語表現の解説、朝日新聞訴訟の結果、そして「なぜか日本人に冷たい」朝日新聞の実態に迫ります。


山岡 いまの話を聞いて思い出しました。米ジョージア州ブルックヘブンに慰安婦像が建てられたので視察に行きましたが、慰安婦像の隣りに自治体が建てた看板にはこんなふうに書いてある。

〈性的人身売買は、いま世界中で私たちの周りで起こっています。2014年、アトランタ都市圏は全米でも最も犯罪の多い地域であるとFBIに指定されました。この歴史的な記念碑に鑑みて、今日起こっている犯罪を如何に認識し、声をあげたらよいか、考えていきましょう〉

つまり、現在行われている女性の人身売買の「象徴」として、慰安婦像と記念碑を位置づけているというわけです。こんな偽善と欺瞞があるでしょうか。無茶苦茶な話ですよ。しかも、碑文にはこうあります。

〈これは1930年から45年に日本帝国陸軍に奴隷にされた、「慰安婦」と呼ばれる婦女子を称える記念碑です。慰安婦は推定数十万人の20世紀最大の人身売買の1つです。この暗黒の歴史は、1990年代に生存者が勇気をもって沈黙を破るまで、数十年間、隠されてきました。慰安婦はアジア太平洋の少なくとも13カ国の出身で、主に韓国です。ほとんどは第二次世界大戦中に殺されました。この碑はこれらの婦女子の記憶に捧げ、世界に蔓延する性暴力と人身売買を撲滅するためのものです。私たちは決して忘れません。真実を教えます〉

この碑文で特筆すべきところは、〈暗黒の歴史は、1990年代に生存者が勇気をもって沈黙を破るまで、数十年間、隠されてきました〉の一文です。〈勇気をもって沈黙を破〉った人物は、朝日新聞の植村隆記者が91年に「元慰安婦が初めて名乗り出た」との記事を書いた金学順であることは明らか。この碑文は、海外での慰安婦に関する認識において、朝日新聞の90年代のキャンペーンが大きな影響を及ぼしたことを、いみじくも裏付けています。

関連する投稿


慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃(東京開催)|松木國俊

日米韓の慰安婦問題研究者が東京に大集合。日本国の名誉と共に東アジアの安全保障にかかわる極めて重大なテーマ、慰安婦問題の完全解決に至る道筋を多角的に明らかにする!シンポジウムの模様を登壇者の一人である松木國俊氏が完全レポート、一挙大公開。これを読めば慰安婦の真実が全て分かる!


アメリカは強い日本を望んでいるのか? 弱い日本を望んでいるのか?|山岡鉄秀

アメリカは強い日本を望んでいるのか? 弱い日本を望んでいるのか?|山岡鉄秀

副大統領候補に正式に指名されたJ.D.ヴァンスは共和党大会でのスピーチで「同盟国のタダ乗りは許さない」と宣言した。かつてトランプが日本は日米安保条約にタダ乗りしていると声を荒げたことを彷彿とさせる。明らかにトランプもヴァンスも日米安保条約の本質を理解していない。日米安保条約の目的はジョン・フォスター・ダレスが述べたように、戦後占領下における米軍の駐留と特権を日本独立後も永続化させることにあった――。


Does The U.S. want Japan to be strong or weak? |Tetsuhide Yamaoka

Does The U.S. want Japan to be strong or weak? |Tetsuhide Yamaoka

J.D. Vance, the officially nominated vice-presidential candidate, declared in his speech at the Republican convention that he would 'not tolerate free rides from U.S. allies'. This is reminiscent of how Trump once voiced that Japan was taking a free ride on the US-Japan Security Treaty.


慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃|松木國俊

慰安婦問題を糾弾する「日韓共同シンポジウム」の衝撃|松木國俊

日本側の慰安婦問題研究者が、「敵地」とも言うべき韓国に乗り込み、直接韓国の人々に真実を訴えるという、大胆で意欲的な企画が実現した。これまでになかった日韓「慰安婦の嘘」との闘いをシンポジウムの登壇者、松木國俊氏が緊急レポート!


小西、杉尾、石垣、福山、蓮舫……立憲民主党という存在の耐えられない軽さ|坂井広志

小西、杉尾、石垣、福山、蓮舫……立憲民主党という存在の耐えられない軽さ|坂井広志

緊迫する国際情勢を受けて、立憲民主党はさぞかし安全保障をめぐる問題に真摯に向き合うと思いきや、そうではなかった――。自称〝憲法学者〟である小西洋之議員だけではない。立民の質問には、あきれるほど軽く、また本質から外れたものが実に多くみられる。(サムネイルは立憲民主党「国会解説2023」生配信より)


最新の投稿


【今週のサンモニ】コメの生産性向上と輸入自由化を目指せ|藤原かずえ

【今週のサンモニ】コメの生産性向上と輸入自由化を目指せ|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


日本国は宗教に冷淡|上野景文(文明論考家)

日本国は宗教に冷淡|上野景文(文明論考家)

統一教会への解散命令で、政教分離のあり方に注目が集まっている。 日本の政教分離は、世界から見てどうなのか――。


From Hope to Hostility: Conservative Party of Japan Faces Growing Backlash|Jason Morgan and Kenji Yoshida

From Hope to Hostility: Conservative Party of Japan Faces Growing Backlash|Jason Morgan and Kenji Yoshida

Political conservatives in Japan have entered into a season of re-sorting.


【我慢の限界!】トラックの荷台で隊員を運ぶ、自衛隊の時代錯誤|小笠原理恵

【我慢の限界!】トラックの荷台で隊員を運ぶ、自衛隊の時代錯誤|小笠原理恵

米軍では最も高価で大切な装備は“軍人そのもの”だ。しかし、日本はどうであろうか。訓練や災害派遣で、自衛隊員たちは未だに荷物と一緒にトラックの荷台に乗せられている――。こんなことを一体、いつまで続けるつもりなのか。


【今週のサンモニ】「過激な平和主義者」の面目躍如、日本学術問題報道|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「過激な平和主義者」の面目躍如、日本学術問題報道|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。