国民の圧倒的多数が対中強硬策を支持!今こそ台湾の武漢ウイルス防護策に学べ|酒井亨

国民の圧倒的多数が対中強硬策を支持!今こそ台湾の武漢ウイルス防護策に学べ|酒井亨

台湾はなぜ武漢コロナウイルスの封じ込めに大成功したのか? その知られざる政策の背景には「国家のプライド」と「対中警戒感」という日本に欠如した重要な要素があった。中国への忖度などもう必要ない!日本はもっと親日国・台湾に目を向け日台関係を強化すべきだ!


バッタ200兆匹が中国襲来!疫病に蝗害こそ中華帝国崩壊の予兆

日本のメディアではほとんど報じられないが、中国には現在、東アフリカで大発生して、2つの海をわたってインドに襲来し、農作物に甚大な被害をもたらしたサバクトビバッタの大群も迫っている。その数は4000億匹だが、6月には200兆匹に増えるとの予測もある。   

疫病に蝗害(こうがい)は、これまでの中華帝国の王朝崩壊の予兆として歴史的にも知られている。加えて、米中戦争でファイブアイズ(諜報活動についてUKUSA協定を締結している米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド5カ国の通称)から一斉にバッシングを浴び続けている中国経済は、昨年の時点で青息吐息である。  

アジア諸国がウイルス発生源の中国と次々に手を切ろうとしている今こそ、安倍首相が従来から提唱している価値観外交の原点に回帰すべき時ではないか。武漢肺炎は「脱中国」の契機と捉えることもできる。日本が台湾から学ぶべきことは多い。(初出:月刊『Hanada』2020年5月号)

著者略歴

酒井亨

https://hanada-plus.jp/articles/366

公立小松大学准教授。1966年、金沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、台湾大学大学院法学修士。共同通信記者、台湾のシンクタンク「新境界文教基金会」専門研究員を経て、2012年より金沢学院大学准教授、2018年4月より現職。専門は地域研究(台湾)、比較政治学、情報社会論。著書に『台湾入門』(日中出版)、『アジア反日と親日の正体』(イースト・プレス)、『アニメが地方を救う!? 』(ワニプラス)など。近著に『この国のかたち』(MdN新書)。

関連する投稿


中国、頼清徳新総統に早くも圧力! 中国が描く台湾侵略シナリオ|和田政宗

中国、頼清徳新総統に早くも圧力! 中国が描く台湾侵略シナリオ|和田政宗

頼清徳新総統の演説は極めて温和で理知的な内容であったが、5月23日、中国による台湾周辺海域全域での軍事演習開始により、事態は一気に緊迫し始めた――。


【読書亡羊】「台湾認識」のアップデートはお済みですか?  野嶋剛『台湾の本音』(光文社新書)

【読書亡羊】「台湾認識」のアップデートはお済みですか? 野嶋剛『台湾の本音』(光文社新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする2024年最初の時事書評!


台湾総統選 頼清徳氏の勝利と序章でしかない中国の世論工作|和田政宗

台湾総統選 頼清徳氏の勝利と序章でしかない中国の世論工作|和田政宗

中国は民進党政権を継続させないよう様々な世論工作活動を行った。結果は頼清徳氏の勝利、中国の世論工作は逆効果であったと言える。しかし、中国は今回の工作結果を分析し、必ず次に繋げてくる――。


ウイグルの自由と独立のためともに闘う!|和田政宗

ウイグルの自由と独立のためともに闘う!|和田政宗

中国政府は「ウイグル人はテロリストでテロ組織に属している」という主張を展開し、「ウイグル人は中国国内において弾圧されていない」という世論工作活動を世界各地で展開している――。(サムネイルは日本ウイグル協会Xより)


【読書亡羊】中国軍人の危険な書、なぜ「台湾統一」の項は削除されたのか  劉明福『中国「軍事強国」への夢』(文春新書)

【読書亡羊】中国軍人の危険な書、なぜ「台湾統一」の項は削除されたのか 劉明福『中国「軍事強国」への夢』(文春新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


最新の投稿


報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】

報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


「自動車王」も「英雄」も見事にはまった“陰謀論”|松崎いたる

「自動車王」も「英雄」も見事にはまった“陰謀論”|松崎いたる

「単なるデタラメと違うのは、多くの人にとって重大な関心事が実際に起きており、その原因について、一見もっともらしい『説得力』のある説明がされることである」――あの偉人たちもはまってしまった危険な誘惑の世界。その原型をたどると……。


埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】

埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】

【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【読書亡羊】ウクライナの奮闘が台湾を救う理由とは  謝長廷『台湾「駐日大使」秘話』(産経新聞出版)|梶原麻衣子

【読書亡羊】ウクライナの奮闘が台湾を救う理由とは 謝長廷『台湾「駐日大使」秘話』(産経新聞出版)|梶原麻衣子

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!