一部の専門家は、中国国内の携帯電話の解約者数に注目する。中国国内の携帯電話会社は毎月、携帯電話の契約者数をインターネットで公表しているが、武漢ウイルスが猛威を振るっていた2020年1月と2月に、大手携帯電話会社3社で合計1450万件が解約されたという。
中国ではプライベートと仕事を分けて複数台保有している人もいるため、武漢ウイルスで会社が倒産したり、自宅待機中に一部を解約したケースもあるとみられるが、1450万件のうち、亡くなった人の数は少なくないはずだ。
中国国内の感染者と死者数に関して、北京の人権派弁護士は「米国より少ないことは絶対にない」と言っている。
異常に高い治癒率93%
感染者数や死者数を過少報告する一方で、「完治者数」は異常に高い。
4月13日現在、中国政府が発表した「完治した」感染者は7万8145人で、感染者のうちの治癒率は93%に達した。世界のどの国、地域よりも飛び抜けて高い。
一方、中国よりはるかに衛生環境も医療体制も優れている台湾では完治率は2割強、香港でも3割強に過ぎない。中国官製メディアは最近になってから、漢方薬がコロナウイルスに効くと大宣伝を始めた。国内でワクチン開発に成功したとも伝えている。
これが事実であれば、国際社会は大歓迎だが、台湾の医療関係者は、「中国側が示したデータには怪しげなところが多く、怖くて全く信用できない」と話している。