中国当局が必死になって武漢ウイルス関連のインターネット投稿を封殺しているのは、官製メディアの間違いや矛盾が明らかとなり、嘘がばれてしまうことを警戒しているからだといわれている。
中国当局の発表では、武漢ウイルスの感染者は4月13日現在で、国内合計、83597人。感染者数55万人の米国、16万人のスペイン、15万人のイタリアなどよりはるかに少ない。
中国で感染者が8万人を突破したのは3月2日。つまり、その後の約6週間、新たな感染者は約3500人しか増えていない。片やこの6週間、世界各国は国民に外出を控えさせるため必死になっているにもかかわらず、感染者数は増え続けている。
中国政府は3月の初旬から、経済への影響を抑えるため、各地の工場を再開。政府が無料バスなどを出して、農民工を都市部に戻している。中国官製メディアによれば、広東省、浙江省などの大型工場は約9割が復興し、生産能力も通常の8割以上に戻ったという。
中国の沿海部の工場は大半が労働集約型で、作業員が密集して室内で働いており、感染リスクが高いとされる。世界と逆に感染リスクが高まることを行っておきながら、感染者がほとんど増加しなくなったのは不自然極まりない。
習近平の講話直後に感染者が減少する
中国当局の発表する数字を時系列で追ってみると、習近平国家主席(共産党総書記)が防疫に関する重要講話を発表したあとに、新規感染者の数が減少する傾向がある。特に、習氏が武漢を視察した日から、武漢の感染状況は突然、劇的に改善した。
北京在住の人権派弁護士は、「コロナウイルスは、みな共産党に入党したのではないか。総書記のいうことを素直に聞いている」と揶揄する。