藻谷浩介氏:国全体でもですけれど、「うちの地域はもっと減らしたい」という地域は、ぜひ岡山県の真庭市を見に行って欲しいですね。ここは人口4万人ちょっとしかいない町だけれども、4万人の市民の使っている電気は、全部、木を燃やす発電でカヴァーできて、かつその木は、地元の製材所から出るくずだけで、よそから持ってこないで自給できている。
岡山県真庭市は、木材関連産業が地域製造業の3割を占める日本有数の木材の町であり、CLT(直交集成版)の国内シェアは5割を超えています。このように木材が豊富という特殊な環境であるから、バイオマス発電による電力供給が可能なのであって、どこの地域でも同じことができるわけではありません。
また、バイオマス発電のために木材を伐採すれば、その分を植林することも必要となり、これが達成されて初めてカーボンニュートラルが達成されます。このことを含めた発電の過程には多大なコストが発生します。木材関連産業が存在しない日本のほとんどの自治体がわざわざそんなことをやるメリットはありません。
このような無責任なコメントが、日本の電力事情を更に混迷させているものと考えます。先述した通り、日本が本気でカーボンニュートラルを実現したいのであれば、原子力発電をベースロードの最大まで増やすしかありません。
個人ブログ「マスメディア報道のメソドロジー」にて、論理学や心理学の定義に基づいた、メディアの報道・政治家の議論における論理的誤謬などの問題点を指摘。「ひるおび」「報道ステーション」「NEWS23」「サンデーモーニング」などの具体的な放送内容や議員の答弁、記者の発言などを例示しての論理的な分析が話題を呼んでいる。記事の一部を言論プラットフォーム「アゴラ」にも転載中。

