以上のように、COVID-19の研究室起源を示す科学的証拠は圧倒的である。にもかかわらず、なぜ新型コロナウイルスは天然起源という言説が広まっているのか。それはウイルス学者たちのプロパガンダが原因である。
ウイルス学者たちは、これが天然のパンデミックと人々に信じさせれば、それに備えるために研究費を増額する必要があると政府に納得させることができる。実際、日本でもそういう名目で莫大な金額の研究費がウイルス学者たちに支給されている[29,30]。
ところが、これが人工のウイルスだったということになると、ウイルス学の研究は大幅に規制され、研究費も減額されることは目に見えている。さらに、米国の場合、NIH(国立衛生研究所)や、日本でも一時期話題になったUSAID(米国際開発庁)が武漢ウイルス研究所のウイルス機能獲得研究に資金提供をしていたことが明らかになっている。新型コロナウイルスが研究所起源であると確定すると、機能獲得研究を強力に推進したアンソニー・ファウチは責任を問われることになる。それゆえ、世界のウイルス学者や米国の保健行政機関は、新型コロナウイルスの起源を隠蔽するのに必死なのだ。
研究費を得るための科学者たちのウソ
日本人は権威主義の傾向が強く、科学者が真実よりお金を優先するという現実がまだ信じられないようである。しかし、よく思い出して欲しい。地震研究を進めれば地震予知ができるようになるというのもウソだった。再生可能エネルギーに投資すれば、再エネで日本の電気を賄えるようになるというのもウソだった。これらは全て研究費をとるために、ウソと分かった上で意図的に科学者が広めたプロパガンダである。今の科学者に真理への敬意など全くない。全てはお金なのである。
お金より真実を優先した科学者は、科学の世界から追放される。実際、新型コロナウイルス研究所起源を公言したウイルス学者の宮沢孝幸氏は京都大学の職を追われた。筆者は、この3年間、ウイルス学会、分子生物学会、感染症学会など、多くの学会に参加して、発表も行っている。ある研究会の休み時間に、国立感染症研究所所属の研究者に「先生は専門家だから、新型コロナウイルスの塩基配列を見ておかしいと気づいたのでしょう?」と尋ねたことがある。すると、その人はこう答えた。
「2020年1月に塩基配列が公開されたとき、これは人工ではないかと所内は騒然となった。だが、その後箝口令が布かれて、そのことについて話してはいけないことになった。」
私が「誰が箝口令を布いたのですか?」と聞くと「分からない」が答えだった。
この件について別の学会で国立感染症研究所の別の研究者2名と話す機会があった。
「おたくの〇〇先生は所内で箝口令が布かれたと言っているが本当か?」と尋ねたところ、2人ともその事実を認めた。つまり、研究所起源と分かっていても、それを表で話すことが許されないのである。
国立感染症研究所はコロナ禍で定員を倍増させ、さらには国立国際医療研究センターと統合して国立健康危機管理研究機構(JIHS)へと拡張された。新型コロナウイルスが研究所起源と分かれば、拡大した既得権益を一気に失いかねない。