では、正直に話す科学者を探すにはどうすればよいか。そこで頼りになるのが、高齢の大御所科学者である。彼らは研究予算獲得のマネーゲームから退いているので、利益相反がなく正直に話すことができる。先日9月6日に亡くなったばかりのノーベル賞受賞の分子生物学者デビッド・ボルティモアは2021年に新型コロナウイルスのフーリン切断部位の塩基配列(CGGCGGコドン)を「研究所起源の動かぬ証拠」と語って話題になった[31]。
日本では、学士会会員のウイルス学者である喜田宏氏も、2024年3月のPJA ニュースレターで「この部位(フーリン切断部位)が、何時、何処で如何に挿入されたかを明らかにしなければ、本当の解決につながらない」と書いている[32]。
科学者もマスコミも倫理観は同じ
ほんの20~30年前まで、日本ではマスコミを信用する人が他国に比べて非常に多かった。その状況はインターネットやSNSの普及で大きく改善された。今ではマスコミの言うことを鵜呑みにする日本人(特に若者)はそれほど多くない。科学者もマスコミで働くジャーナリストとその倫理感はほぼ同じである。切り取り・偏向報道を繰り返すマスコミと同様に、現役の科学者は自分の研究費を増やすためにウソを繰り返し喧伝することに躊躇はない。
カネの前では人命をも蔑ろにする
COVID-19の研究室起源は、科学研究活動が世界中で膨大な死者(700万人とも2000万人とも言われる)を出したことを意味する。しかし、残念ながら今の科学者はお金の前には真実だけでなく人命をも蔑ろにする。新型コロナウイルスの「自然界には存在しない生物学的特徴」の中には、病気の予防や治療に役立つ知識もあった。にもかかわらず、科学者たちはそういう情報を隠蔽したのである。