敷地内で重機を動かしていた男性に取材すると、自身はトルコ国籍で1カ月前に来日したアルバイト従業員と説明。責任者については「トルコに滞在しているので会えない」と話した。従業員が「頻繁に変わる」とも述べた。
窃盗事件を数多く起こした犯人をトルコ帰国直前に逮捕したという話にしろ、すでに帰国していたというこの記事の話にしろ、身の危険があるという母国になぜ帰ることができるのか。
帰国すると迫害を受けるというのは、果たして本当なのだろうか。
(つづく)
著者略歴
1970年、大阪府生まれ。神戸学院大学卒業。2005年、旧日本領のその後を訪ね歩いた『僕の見た「大日本帝国」』(角川ソフィア文庫)が新潮ドキュメント賞候補となる。著書に『誰も国境を知らない』(朝日新聞出版)、『本で床は抜けるのか』 (中央公論新社) 、『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』 (PHP研究所)など多数。