習近平が狙う「毛沢東越え」と国家による「臓器狩り」|和田政宗

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第20回中国共産党大会によって、習近平独裁は完全に確立された。国際社会は中国の横暴を阻止しなくてはならないが、まだあまり知られていない問題もある。それは、中国がウイグル人や政治犯とされる人たちから移植用の臓器を摘出する「臓器狩り」についてだ。


国会質疑でも取り上げていく

中央がデービッド・マタス氏

デービッド・マタス氏は、日本人がこうした移植ツアーに関わらないよう呼び掛けてきたが、今回の面会でマタス氏は私に対し、実態を広く日本国民に広めることや国会決議を実現して欲しいと述べた。

すでに欧州議会や米国議会では、「臓器狩り」について非難や深刻な懸念を表明する決議が採択されており、日本においても地方議会において意見書を採択する動きが広がってきた。地方議会での動きは、神奈川県逗子市議会の丸山治章議員などが中心となりけん引してきた。

私もこうした方々と連携してきたが、より広く国民に周知していきたい。国会質疑でも取り上げていく。中国で臓器移植に関連し行われていることは虐殺であり、日本国民がこの実態を広く知れば、ウイグルをはじめとする人権弾圧阻止に声を上げ始めたように、同様の動きが広がるはずである。その実態はあまりに悲惨であるからだ。

デービッド・マタス氏は80歳近くとなり、マタス氏とともに調査告発に取り組んできたデービッド・キルガー氏は今年亡くなった。私はマタス氏に、日本の「デービッド・マタス」になり、氏の取り組みをしっかり引き継いでいくと述べた。

日本は自由と人権を守るアジアのリーダーとして動きを強めなくてはならない。国会議員にも広く活動への参加を呼びかける。私はその中核となって取り組んでいく。

『中国臓器狩り』

月刊『Hanada』2022年12月号

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