【橋下徹研究⑪】「副市長案件」弁明の崩壊と橋下市長関与の証明|山口敬之【WEB連載第11回】

【橋下徹研究⑪】「副市長案件」弁明の崩壊と橋下市長関与の証明|山口敬之【WEB連載第11回】

6月20日以降、ツイートがない橋下徹氏。ほとぼりが冷めるまで待つ方針かもしれないが、いつまで「副市長案件」で逃げ切るつもりなのだろうか。「副市長案件」「遊休地だった」と抗弁する橋下氏の弁明には何の説得力もないどころか、事実を歪曲し隠蔽する悪意がはっきりと浮き彫りになっている――。【※サムネイルは『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』 (PHP新書)】


私の警告を無視して橋下徹氏と維新サイドが「副市長案件」で突っ走るのであれば、私としては「橋下徹市長の指示なくして咲洲メガソーラー事業はあり得なかった」ということを証明するしかない。

橋下市長の関与を証明した6月10日大阪市議会

松井市長が「副市長案件」を殊更に強調した理由ははっきりしている。2011年12月に就任した橋下徹市長が、2012年10月に決定された咲洲メガソーラーの事業決定に一切関与していないことを強調するためだ。

この弁明は、「港湾局が遊休地活用の観点から咲洲でもメガソーラー事業をやることにした」というストーリーから全てがスタートしている。 

遊休地だったからこそ、
・不動産賃貸借契約という形式になり、
・賃料さえ入ればいいので、入札時にメガソーラー事業の実績などの調査も十分には行わなかった、
と説明しているのである。

しかし、上海電力がいまメガソーラー発電を行なっている場所は、決して遊休地ではなかった。

大阪市が国土交通省と経済産業省に対して、「分散型太陽光発電の実証実験を行う」と宣言していた土地だったのだ。この衝撃の事実を暴いたのが、6月10日の大阪市議会における前田和彦市議の質疑だった。

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