絶対に総理にしてはいけない人物

22日、さすがに新聞各紙も、社説で、石破総理に退陣を促した。
いちばん厳しいのが産経で、「即時退陣を改めて求める」
〈三球三振したのにバッターボックスから去らない打者のようなものだ。〉
〈居座りは、議会制民主主義の否定と知るべきである。〉
読売は「居座りで混乱を長引かせるな」
〈信を失ったリーダーが居座っても、政局の混乱を長引かせるだけだ。石破首相は即刻、退陣すべきだ。〉
政治部次長の署名記事でも、「「国難」招く 続投宣言」と題して厳しく批判している。
毎日も「機能不全に陥らぬ知恵を」とタイトルこそややおとなしいが、
〈続投は国民の理解を得られまい。〉
朝日だけは社説では何も触れていなかった。
「視点」という欄で与党担当キャップとやらが、「居座りこそが『政治空白』」とのみ。
ところが23日に読売、毎日が「石破首相退陣へ」とスクープ。読売は号外まで出した(その後、石破総理自身は否定)。
さすがに朝日も24日になって社説で「首相の進退 政権居座りは許されぬ」。
〈このまま政権に居座ることは党内外の理解を得られないと知るべきだ。〉
遅まきながら朝日も、石破総理を見限ったということだろう。
が、石破総理、23日、麻生、菅、岸田、総理経験者3人、森山幹事長との1時間20分の会談が終っての会見で、
「(自身の)進退については一切話は出ていない」
「党の分裂は決してあってはならない」
などと語り自ら退く意思は全く示さなかった。
もっとも、三者との会談で話が一切出なかったという事に関しては櫻井よしこさんが自らのユーチューブで岸田前総理と直接話をしたら
「80分中40分石破さんが話した。石破総理が『選挙結果を検証するのが大事』というので岸田さんは、『それより、その先、辞めるのかどうか、明らかにしなければ、党は分裂するよ』と仰った。麻生元総理も『私もその意見に賛成だ。その通りだ』と仰ったそうです」
つまり、五者会談で「石破総理退陣」の話は出ているのだ。
その後の産経などの報道では、麻生氏はこう口火を切ったという。
「石破自民党では選挙に勝てないということが明らかになった。対応しないといけない」
岸田氏も続けて、
「政権をどうするのかハッキリ言わないと党はもたない」
明々白々の石破退陣要求ではないか。
「一切、話は出ていない」
という石破総理の話は明らかに嘘。他に四人の証人がいてすぐバレるのに平気で嘘をつく神経がわからない。
親のカネをくすねたのがバレても、『ボク知らないよ』と言い張る子供と同じ。
政治家としてはもちろん、人間としても、全く成長していないのだ。
絶対に総理にしてはいけない人物だったのだ。
岸田、菅両元総理の製造者責任は重い。
責任をもって石破総理をとっとと辞めさせてくれ。

月刊『Hanada』編集長。1942年、東京生まれ。66年、文藝春秋入社。88年、『週刊文春』編集長に就任。部数を51万部から76万部に伸ばして総合週刊誌のトップに。94年、『マルコポーロ』編集長に就任。低迷していた同誌部数を5倍に伸ばしたが、95年、記事が問題となり辞任、1年後に退社。以後『uno!』『メンズウォーカー』『編集会議』『WiLL』などの編集長を歴任。2016年4月より現職。