自己保身の党
日本共産党は、2022年に党創立100年を迎える。2020年1月の第28回党大会では「党創立100周年までに野党連合政権と党躍進を実現する」と決議したが、実情を見ようとしない空文句に過ぎない。
党員も資金源である赤旗読者も減り続け、躍進や政権獲得どころか、党の存続すら危うい状況にある。党員の自然減は避けられないし、政府のコロナ対策の足をひっぱるだけの党の姿勢では、壊滅的議席減も覚悟しなくてはならない。
この危機から抜け出すには、まずは現実的なコロナ対策のために政府・自治体との協調が必要だろう。そして党名を変え、拒否し続けてきた政党助成金を受け取るなど、抜本的な党改革が必要だろう。だが、不破氏や志位氏など現在の党指導部にはそんな気はさらさらないようだ。
自己変革を拒み、自己保身の党となった共産党は、もはや革命政党ではない。彼らの掲げる赤旗の色は革命の血の色などではなく、落日の夕陽の色なのである。(初出:月刊『Hanada』2021年9月号)