こうした忌憚なき日本理解論に、視聴者からは「このチャンネルには真実がいっぱい詰まっている」 「いまの韓日葛藤を見ていると結局、梁大法院長の審理保留の判断は正しかった!」といったエールの書き込みが多数寄せられている。いわゆる従軍慰安婦問題では、被害者として名乗り出てきた人たちのうち一部の素性に疑問の目も向けられてきたが、鄭氏は元徴用工訴訟の原告たちにも同様の問題が存在すると言う。
「2018年10月の大法院判決で賠償金支払いを勝ち取った原告4人のうち1人は徴用工ではなく、日本にある米兵捕虜収容所の監視要員だった。戦後補償の枠組みを定めたサンフランシスコ平和条約の戦勝国側に韓国が加わることを英国が反対したが、それはまさにそのことを問題視したためだった。今回の判決は、その朝鮮人に賠償を支払えというのだから変な話だ。残りの3人だって、募集や斡旋で就職し、仕事を延長する際に現場で徴用されたケースだ」
〝真実〞を日本に代わって代弁
さらに鄭氏は、協定の文面には決して出てこない〝真実〞も日本に代わって代弁している。
「韓国人が日本企業に対し持っていた請求権と、日本人が韓国に置いてきた財産権を交換するという趣旨が請求権協定の基本論理としてある。数多くの日本人が朝鮮に来て一所懸命働いて、おでん屋やうどん屋を開いたり、土地を購入して農作もしたことだろう。全農地の5%以上は日本人が作付けしたとされる。ドルベースに換算すると、当時47億ドルに達したといわれる。しかし、韓国人が未払い給料や精神的慰謝料などで持っていた請求権は1億ドルにも達しなかっただろう。両者を比べれば、実はとてつもないアンバランスがあったわけだ」
いま日本では、そもそも韓国には近年の日韓関係悪化はすべて韓国側から引き起こされたものであるという基本認識が欠けている、と多くの人が考えている。うすうすそう感じてはいる人たちも、表向きに公言できないムードが韓国社会全体に漂っている。日韓関係を「加害者・日本と被害者・韓国」という善悪の枠組みでのみ眺めようとするクセがなかなか直らないのだろう。
感情抜きで客観的にこうしたチャンネルを視聴してくれれば、「元徴用工判決はのちのち禍根を残すイカサマ判決として記録される」(鄭氏)ことを多くの韓国人が確信してくれるかもしれない。