文在寅のYouTube弾圧!なぜ韓国中高年が「親日」動画に熱中するのか|上田勇実

文在寅のYouTube弾圧!なぜ韓国中高年が「親日」動画に熱中するのか|上田勇実

1カ月間のYouTube視聴時間が101億分!なぜ今50代・60代の韓国中高年が、文在寅政権を手厳しく批判する保守系論客たちの動画にはまっているのか? 日本に代わって“真実”を代弁する動画の内容とは一体? 知られざる隣国のYouTube最前線。


Getty logo

韓国保守系論客たちがYouTube動画で「反日親北」路線の文政権を批判し続けることができるのは、規制が少なく自由に発信できるからだ。ところが最近になって、与党がこれらのYouTube動画をターゲットにした規制に乗り出そうとしている。  

同党はこれらの動画について、「フェイク・ニュースが幅を利かせており、地上波放送局や総合編成チャンネル(ケーブルテレビ)と同じように規制が必要」などと主張、放送法の枠内に入れて法律改正の準備を進めている。仮に、これらの動画を規制する条項が新たに盛り込まれた場合、罰金や放送禁止など厳格な制裁を科すことも可能になる。  

地上波や保守系ケーブルテレビだけでは飽き足らず、YouTube動画まで統制しようという文政権のあくなき言論弾圧とでも言うべきか。ただ、ある専門家は「個人の表現の自由に対し、審議基準を設けることへの抵抗感は根強い」と話す。  

そもそもYouTubeが韓国企業ではないことの制約もあり、実際に規制ができるか疑問視する声も少なくない。  

韓国中高年が「親日」動画に熱中するのは、いままさに韓国が空前の危機的状況に陥っているからにほかならない。自由民主主義陣営の一角として北朝鮮の軍事的脅威、露骨な覇権主義に走る中国に対抗するうえで、本来は日本との協力関係を強化すべきが、文政権の登場を機に協定や合意で解決したはずの歴史認識問題を蒸し返して国民の「反日」ナショナリズムを煽り、国益を踏みにじってまで日本を敵視している。  

その先頭に立ち、顔色一つ変えない文大統領の姿には驚きと失望の念、いや戦慄さえ覚える。韓国が一刻も早く正気を取り戻してくれるよう願わずにはいられない。

(初出:月刊『Hanadaセレクション』2019年9月)

著者略歴

上田勇実

https://hanada-plus.jp/articles/344

『世界日報』編集委員。1965年、静岡県生まれ。学習院大学法学部卒。92年から95年まで韓国滞在。帰国後、在日韓国人系の保守紙・統一日報社に入社。経済部、政経部などを経て編集局デスク。2005年、世界日報社に移り、同年から約10年間ソウル支局長。14年に再度帰国し、本社編集委員。

関連する投稿


選挙妨害に屈しません!杉田水脈、絶対に負けられない戦い

選挙妨害に屈しません!杉田水脈、絶対に負けられない戦い

月刊Hanada 公式YouTubeチャンネルに投稿した『選挙妨害に屈しません!杉田水脈、絶対に負けられない戦い』の内容をAIを使って要約・紹介。


安倍総理暗殺「追及すると政治的に抹殺されるよ」【高鳥修一】

安倍総理暗殺「追及すると政治的に抹殺されるよ」【高鳥修一】

月刊Hanada 公式YouTubeチャンネルに投稿した『安倍総理暗殺「追及すると政治的に抹殺されるよ」【高鳥修一】』の内容をAIを使って要約・紹介。


石破首相は国益を毀損していた【山上信吾×河井克行】

石破首相は国益を毀損していた【山上信吾×河井克行】

月刊Hanada 公式YouTubeチャンネルに投稿した『石破首相は国益を毀損していた【山上信吾×河井克行】』の内容をAIを使って要約・紹介。


The Untold Story Behind the Impeachment of South Korean President Yoon Suk-yeol| Kang Yong-suk

The Untold Story Behind the Impeachment of South Korean President Yoon Suk-yeol| Kang Yong-suk

A popular lawyer who is a classmate of Yoon Suk-yeol at the Judicial Research and Training Institute and boasts 1 million followers on YouTube, revealed the full details of the "presidential impeachment trial" in an exclusive interview.


韓国で「尹大統領支持」急増の理由 | 柳錫春・閔庚旭

韓国で「尹大統領支持」急増の理由 | 柳錫春・閔庚旭

弾劾無効と不正選挙の徹底検証を訴える声が韓国社会に大きなうねりを巻き起こしている。いま韓国で何が起きているのか? 韓国の外交・安保に生じた空白は今後、日韓関係にどのような影響を及ぼすのか? 韓国政治に精通する柳錫春元延世大学教授と、公明選挙大韓党の閔庚旭代表が緊急独占対談で語り合った。


最新の投稿


「ドバイ案件」の黒い噂|なべやかん

「ドバイ案件」の黒い噂|なべやかん

大人気連載「なべやかん遺産」がシン・シリーズ突入! 芸能界屈指のコレクターであり、都市伝説、オカルト、スピリチュアルな話題が大好きな芸人・なべやかんが蒐集した選りすぐりの「怪」な話を紹介!信じるか信じないかは、あなた次第!


【今週のサンモニ】ステマまがいの偏向報道番組|藤原かずえ

【今週のサンモニ】ステマまがいの偏向報道番組|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


チャーリー・カーク暗殺と左翼の正体|掛谷英紀

チャーリー・カーク暗殺と左翼の正体|掛谷英紀

日本のメディアは「チャーリー・カーク」を正しく伝えていない。カーク暗殺のあと、左翼たちの正体が露わになる事態が相次いでいるが、それも日本では全く報じられない。「米国の分断」との安易な解釈では絶対にわからない「チャーリー・カーク」現象の本質。


日本心臓病学会創設理事長が告発 戦慄の東大病院⑤東大紛争の知られざる真実|坂本二哉【2025年10月号】

日本心臓病学会創設理事長が告発 戦慄の東大病院⑤東大紛争の知られざる真実|坂本二哉【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『日本心臓病学会創設理事長が告発 戦慄の東大病院⑤東大紛争の知られざる真実|坂本二哉【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


日米が語らない関税合意の「闇」|長谷川幸洋【2025年10月号】

日米が語らない関税合意の「闇」|長谷川幸洋【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『日米が語らない関税合意の「闇」|長谷川幸洋【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。