中国の呪いにかかったまま
とかく日本の政府や国会は、個別の国家をターゲットとした制裁法を忌み嫌います。対北朝鮮輸入禁止などの制裁措置ですら、実現するのに10年以上の月日を費やしました。
連日繰り返される北朝鮮による日本海方向へのミサイル発射に対しても厳重な抗議を言えるようになりました。ロシアによるウクライナ侵略に端を発し、ロシアに対しても強い姿勢で臨めるスタンスが確立しています。どちらもいちいち褒めることでもありませんが……。
しかし、2022年8月4日、中国が与那国島周辺海域の排他的経済水域にミサイルを5発撃ち込んだことに対して、抗議を電話で伝えただけに終わっています。北朝鮮のミサイルに対しては国家安全保障会議を開くのに、中国の日本のEEZ内へのミサイル攻撃については開かない。この違いは何なのでしょう。相手が中国であることについては全てスルーしているのです。
岸田総理は事あるごとに、「言うべきことは言う」と口にされます。言うべきことを言っていないということは、言うべきことだと思っていないということなのでしょうか。そして自民党、公明党のなかも妙に静かです。野党は論外で、全く無関心です。
2021年3月30日の記者会見で、ウイグルの人権問題をめぐり、「経済や人事交流の極めて厚い、中国との関係も十分に考慮し、摩擦や衝突をどう回避するかも重要な考慮事項だ。慎重に対応する必要がある」と主張した山口那津男公明党代表の言葉を、ふと思い出しました。
まるで中国共産党の代理人のような発言、おそらく中国の呪いにかかったままなのでしょう。申し訳ありませんが、中国には何も言えないいまの国会には反吐が出ます。
今回設立された議連では、参与という立場を頂戴いたしました。唇をみ締めながら、在野の立場からしっかりと職責を果たす覚悟です。