『キングコング』『猿人ジョー・ヤング』からモンスター映画の歴史が始まり、映画は進化して行く。『ジュラシック・パーク』(1993)の登場は新たな時代の到来だった。恐竜の造形物も凄かったが、CGも素晴らしかった。本物の恐竜がいるのではと思うような映像。
『キングコング』から60年の時が経ち、映像進化が驚異的なものになった。それでも全てがCGではなく、ちゃんと小道具は使用されている。その一つに、恐竜のDNAを保存していたカプセルがある。TRとあるので、ティラノサウルス・レックスのことだろう。
劇中では、恐竜や琥珀が目立つが、DNAを盗むシーンもインパクトがあるので目立ったプロップと言えよう。そしてCG多様シーンでは、グラント博士と子供達が草原でダチョウ型恐竜のガリミムスの群れから身を隠した木があるのだが、その木の破片がある。
普通の木の破片だけど、映画を変えた作品の印象的な撮影現場の一つという事で、これもある意味価値があると言えるのではないだろうか?かといって、カプセルも木の破片も鑑定団してもらっても価値が付くものではない。
値段以上に大切なもの
『アビス』で使われたと思われるドラム缶のミニチュア。
バットマンのマスクの破片。フォームラバーの厚み、マスクの色がわかる。
その他では、『アバター』で映画の映像を変えたジェームズ・キャメロン監督作品『アビス』(1989)で使用されたドラム缶のミニチュア、ティム・バートン監督作品『バットマン・リターンズ』で使用されたバットマンのマスクの破片がある。
ドラム缶は、どのシーンかさっぱりわからないが、画面に映って無くてもそれように作っているので見事な出来栄え。バットマンのマスクの破片からは、使用された素材、マスクの厚みがわかるので、バットマンを語る上での資料になる。