【読書亡羊】「もどかしい系議員」と呼びたい 小川淳也・中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』(講談社現代新書)

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その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする週末書評!


「権力に執着がない」

ところが、だ。小川議員は映画でも「権力に執着がない」とし、自らそれを「政治家として致命的」とまで述べている。

筆者は思わず、映画のタイトルになぞらえて「あなたが総理になれない理由はそれだよ!」と画面に向かって叫んでしまった。

小川議員は〈強靭な意志で「変わるまい」と歯ぎしりしながら自分を律している〉といい、当初は50歳での引退を誓っていたという。

しかし日本を変えられないままリミットを迎えてしまった。

あれだけの日本の将来に対する強い危機感を持ちながら、「その実現に必要な権力」に執着しないで、どうやって政策を実現するというのだろうか。「あとは権力だけじゃないか!」と非常にもどかしく思うのだ。

時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。

菅前総理との共通の信念

小川議員が多くの人から応援されるのもわからなくはない。

和田静香『時給はいつも最低賃金―』のコラムに「小川さん号泣」という一文がある。「社会の片隅で働く人たちへ、小川さんの言葉をいただけないか」というライターの和田氏の要請に、涙ながらに小川議員がこう述べるシーンがつづられている。

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