【読書亡羊】「もどかしい系議員」と呼びたい 小川淳也・中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』(講談社現代新書)

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その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする週末書評!


「早く政界から引退したい」?

映画でも語られているが、小川議員は初出馬の際に、妻に「挑戦すらしなければ、死んでも死に切れん」と述べたという。おそらく、議員になってからは「温めている政策を、この日本社会を救う最善の策を実施できなければ死んでも死に切れん」と思っているに違いない。

『本当に君は総理大臣になれないのか』では、小川議員が「総理になったら」という前提で〈ちょっとやそっとではびくともしない〉と自ら語る日本改革原案が提示され、実行までのタイムテーブルも記されている。実に大型の改革案だが、その実現性や中身はとりあえず置く。

気になるのは「もし成立しなければ即解散し、政権を失えば即退陣、政治家も引退する」と述べている点だ。

バッドエンドの条件を自分から提示してしまえば、「抵抗勢力」はどんな手を使ってでもその条件が満たされる状況へ、「小川総理」を追い込むに決まっている。

さらに気になるのは次の一言だ。

僕は一刻も早く役割を終えて(政界から)引退したいんですから(笑)。

日本の在り方を根底から変えようという大事業を前にして、「一刻も早く役割を終えられる」わけがないのだ。

本当に君は総理大臣になれないのか

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