日本では報道されない世界を驚愕させた首相電撃辞任の裏側、アジア最後の巨人・マハティール独占インタビュー|末永恵

日本では報道されない世界を驚愕させた首相電撃辞任の裏側、アジア最後の巨人・マハティール独占インタビュー|末永恵

95歳、アジア最後の巨人・マハティール前首相への完全独占インタビューが実現。首相電撃辞任の裏側に隠されたかつてない政治闘争。政変の背後には首謀者と王族との結託までもが見え隠れする。日本では報道されないマレーシア政界の知られざる暗闘を現地在住ジャーナリストの末永恵氏が緊急レポート。


Getty logo

Getty logo

政界を引退したつもりだったが、米のゴールデングローブ賞を受賞し、アカデミー賞候補にもなったハリウッド映画「ウルフ・オブ・ウオールストリート」や、ハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオ、スーパーモデルのミランダ・カーらも巻き込み、米国、スイス、アブダビ、シンガポールなどを舞台に、米司法省が起訴した国際的マネーロンダリング事件に発展したマレーシアの政府系投資会社「1MDB」((One Malaysia Development Berhad)の汚職問題が発生。これにより批判された親中派のナジブ元首相率いる古巣与党「統一マレー国民組織」(UMNO)を相手に、2018年5月、野党を率い総選挙にうって出た。

そして1957年の独立以来、61年ぶりに政権交代を果たし、92歳で15年ぶりに首相に復帰したのだ。

この時、マハティールと共闘したのが、長年の政敵であったアンワル・イブラヒム元副首相(73)(以下、アンワル)である。このマレーシアのカリスマ的指導者の両雄がタッグを組んだからこそ、初の政権交代という歴史的勝利を勝ち得たといえる。

政敵を迎え入れた背景、果たされなかった和解条件

アンワル氏(左)を単独インタビューする筆者(スランゴール州のPKR本部ビルにある同氏事務所。PKR首席報道官のファミ国会議員撮影)

関連する投稿


枝野幸男クン、あんたアホや|九段靖之介

枝野幸男クン、あんたアホや|九段靖之介

衆議院選挙で立憲民主党と日本共産党とが選挙協力をし、立憲が仮に、万が一、あり得ないだろうが、衆院選で政権を取ったら、共産党は「限定的な閣外からの協力」を行うことで合意。いまや「立憲共産党」とも言われているが、この合意から想起するのは、ソ連共産党の権力構図だった――。


菅総理のコロナ対応は「先手、先手」だ|下村博文(自民党政調会長)

菅総理のコロナ対応は「先手、先手」だ|下村博文(自民党政調会長)

菅総理はコロナ対応と経済とのバランスを考えたギリギリの判断を行っている。野党もメディアも無責任すぎる!自民党政調会長が「コロナ対応後手、後手」批判に全て答える。(聞き手:政治評論家・田村重信)


北京五輪の開催地変更を求めよ|櫻井よしこ

北京五輪の開催地変更を求めよ|櫻井よしこ

今こそ問うべきだ。世界を大中華主義で染めたいのか。人権弾圧を続けて民主主義を息絶えさせたいのか。国際法を中華の法の支配に替え、世界秩序を大転換したいのか、と。


“ネット財閥”が民主主義を殺す|久保弾(ジャーナリスト)

“ネット財閥”が民主主義を殺す|久保弾(ジャーナリスト)

現代の公共広場(アゴラ)たるネット空間。 自由に議論できたはずのアゴラが、ネット財閥によって危機にひんしている。 トランプのアカウント停止を支持する自称リベラル派エリートたちの欺瞞を暴く!


菅政権“歴史的”支持率急落の意味|門田隆将

菅政権“歴史的”支持率急落の意味|門田隆将

菅政権の支持率が下がり続けている。報道各社の1月の世論調査で菅政権を支持しない「不支持率」が支持率を相次いで上回った。 その要因はいったいどこにあるのか――。 菅政権が進める“入国フリー政策”の闇を徹底批判!


最新の投稿


【今週のサンモニ】論理破綻な「旧統一教会解散命令」報道|藤原かずえ

【今週のサンモニ】論理破綻な「旧統一教会解散命令」報道|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


大相撲界に噂される「ブラックボックス」|なべやかん

大相撲界に噂される「ブラックボックス」|なべやかん

大人気連載「なべやかん遺産」がシン・シリーズ突入! 芸能界屈指のコレクターであり、都市伝説、オカルト、スピリチュアルな話題大好きな芸人・なべやかんが蒐集した選りすぐりの「怪」な話を紹介!


【今週のサンモニ】潔癖で党総裁になったのに潔癖でなかった石破首相|藤原かずえ

【今週のサンモニ】潔癖で党総裁になったのに潔癖でなかった石破首相|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】悪用厳禁の書! あなたの怒りは「本物」か  ジュリアーノ・ダ・エンポリ著、林昌弘訳『ポピュリズムの仕掛け人』(白水社)|梶原麻衣子

【読書亡羊】悪用厳禁の書! あなたの怒りは「本物」か ジュリアーノ・ダ・エンポリ著、林昌弘訳『ポピュリズムの仕掛け人』(白水社)|梶原麻衣子

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

自衛官の処遇改善、先送りにした石破総理の体たらく|小笠原理恵

「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守る必要がない」と日米安保条約に不満を漏らしたトランプ大統領。もし米国が「もう終わりだ」と日本に通告すれば、日米安保条約は通告から1年後に終了する……。日本よ、最悪の事態に備えよ!