北朝鮮のコロナ発生と危機深化|西岡力

北朝鮮のコロナ発生と危機深化|西岡力

これまで新型コロナウイルス患者は1人もいないと主張してきた北朝鮮が、初めて感染者発生を認めた。ところが、「1人の感染者が見つかった」だけで、都市全体を封鎖し、国家防疫を「非常体制」に移行するという異常事態に発展。実は、いま金正恩政権は最大の危機を迎えていた――。


独裁体制を維持するためには年間、数十億ドルの外貨が必要だ。それを党39号室が管轄する金委員長の統治資金でまかなってきた。ところが制裁とウイルス流行による中朝国境封鎖によって39号室の外貨が1億ドル未満まで枯渇しているという。金正恩政権は最大の危機を迎えている。韓国の制裁破りを厳しく監視しつつ、北朝鮮に全拉致被害者の即時一括帰国と核ミサイルの完全廃棄を決断せよとの強い圧力をかけ続ける時だ。(2020.07.27 国家基本問題研究所「今週の直言」より転載)

著者略歴

西岡力

https://hanada-plus.jp/articles/400

モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授。1956年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。筑波大学大学院地域研究科修了(国際学修士)。韓国・延世大学国際学科留学。82〜84年、外務省専門調査員として在韓日本大使館勤務。90〜02年、月刊『現代コリア』編集長。05年、正論大賞受賞。17年3月末まで、東京基督教大学教授。同4月から、麗澤大学客員教授・モラロジー研究所「歴史研究室」室長。著書に『でっちあげの徴用工問題 』など多数。

国家基本問題研究所「今週の直言」
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