【読書亡羊】ベネズエラ国民「私たちを見捨てないで!」 トランプがマドゥロ拘束に動くまで  外山尚之『ポピュリズム大国 南米』(日本経済新聞出版)|梶原麻衣子

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その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


波乱続きの「アメリカの裏庭」

本書はベネズエラだけでなく、ブラジルやアルゼンチンなど南米諸国の政治・経済事情を「ポピュリズム」を切り口に追っているが、刊行から2年半余りの間に事態激変となったのは「大統領」が拘束されたベネズエラだけではない。

「ブラジルのトランプ」ことボルソナロ大統領は2025年9月に逮捕され、禁固27年の判決を受けることになった。アルゼンチンは中道左派のアルベルト=フェルナンデス大統領の後、自由至上主義政策を掲げ、トランプ大統領を崇拝するハビエル・ミレイが大統領に就任している。

南米は「アメリカの裏庭」と呼ばれ、トランプが死守したいとする「西半球」の核心的利益とも言える地域だ。その地に「政治的安定」が訪れる日は来るのだろうか。

梶原麻衣子 | Hanadaプラス

https://hanada-plus.jp/articles/712/

ライター・編集者。1980年埼玉県生まれ。月刊『WiLL』、月刊『Hanada』編集部を経てフリー。雑誌、ウェブでインタビュー記事などの取材・執筆のほか、書籍の編集・構成などを手掛ける。

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