わが日本保守党|広沢一郎(日本保守党事務局次長)

わが日本保守党|広沢一郎(日本保守党事務局次長)

昨今の政治状況が多くの日本人の心に危機感を抱かせ、「保守」の気持ちが高まっている。いま行動しなければ日本は失われた50年になってしまう。日本を豊かに、強くするため――縁の下の力持ち、日本保守党事務局次長、広沢一郎氏がはじめて綴った秘話に投票3日前の想いを緊急加筆。


さてこうして私は保守党の一翼を担うことになりましたが、肩書(事務局次長)が示す通り、事務総長である有本香さんを補佐するのが主な役目です。有本さんはほぼ一手に保守党の業務を担われているといっても過言ではなく、しかも並行して平日毎朝2時間以上「あさ8」を生放送で行ない、夜はニコ生を毎週やるという驚異的なスーパーウーマンです。

有本さんの仕事ぶりは無駄を省いた合理性と極めて細かいところまで目配りをされる緻密さを併せ持っています。また容易に人任せにせず何でも自分でできることはされようとするので寝る時間があるのかと心配になる程です(もっと仕事振って下さい)。

私は大企業(ブラザー工業、伊藤忠商事)のサラリーマンと、ベンチャー企業の両方を経験しましたが、保守党はまさにベンチャー企業そのものです。百田尚樹という方向性を示す創業者がいて、有本さんが大番頭兼プロデューサー、その他メンバーは私含め数名です。

私もベンチャー時代は基本は全部自分でやりたい方で、特に人に関しては「過ぎたるは及ばざるが如し」だと思っていましたので保守党の少数精鋭路線は大変効率良く機能的に感じています。

党員システムも候補者公募も全てオンラインのみとしたことで大幅な管理コスト削減につながっています。

人といえば今年2月から梅原克彦元仙台市長に顧問として保守党に加わって頂きましたが、その華麗な経歴(東大法学部卒→通産省→仙台市長)にも関わらず大変献身的かつ街宣においても堂々たる演説ぶりで大活躍されています。

アンチによる妨害

伝説の大阪街宣

私が保守党に入って最初の業務は結党直後の東京、名古屋、大阪での街宣の手配でした。街宣自体はこれまでもよくやっていたので慣れていましたが、最初にやった名古屋駅での街宣ではまさかあんなに多くの聴衆が来るとは予想だにしていませんでした。まさに立錐の余地もない状態でした。

こういう場合まずは事故が心配になります。名古屋駅では階段にも多くの方がいらっしゃいましたので、後ろから押されて将棋倒しになることを恐れました。また音響も軽自動車の上のスピーカーだけでは大観衆に届けることができず、後からよく聞こえなかったという声を頂きました。

続く東京秋葉原、新橋でも大観衆でしたが、極めつけは大阪梅田でした。正直なところ大阪では維新が強いので、名古屋や東京ほどは集まらないのではと甘く考えていたのですが、当日現場に行ってみたら2時間以上前から演説会場周辺はおびただしい人で埋め尽くされ、店舗前の歩道をお借りしたヨドバシカメラさんへの入店にも影響しかねない状況でした。

街宣を歩道で行う場合は警察に道路使用許可を取る必要があり、大阪の街宣でも地元の曽根崎署に届けを出していたのですが、実際に街宣を始めたところ程なくして救急車が何台もやってきて騒然とした雰囲気となり、その後曽根崎署から中止要請が出てやむなく中断せざるを得ませんでした。

後で分かったことですが、人が将棋倒しになっているという通報が消防に入ったため多くの消防車が駆けつけたのですが、実際にはそのような事態は起きておらず虚偽通報でした。

この虚偽通報、誰がするかといえばたいていはアンチ(反対派)の方々です。保守でもリベラルでもおよそ政治活動にはアンチはつきもので、河村市長曰く強烈なアンチがいないようでは多くの支持を集められないそうですが、自由な街頭演説は民主主義の基本中の基本ですのでいくら気に入らなくても妨害はダメです。

また街宣に便乗して自分の主張をしようとしたり乱入したりするのも同様の理由でダメです。違う主張はどうぞそれぞれのステージで行ってください。

ブルーサンダー号誕生秘話

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