なぜこれが軍事機密ではないのか?
潜水艦バースに係留中の潜水艦の魚雷投入口が開いており、潜水艦バースにブルーシートがかぶせられた魚雷らしいものが複数個置かれている。これがドローンで空撮されている。
潜水艦の外観撮影は問題ないと言っている自衛隊だが、この魚雷搭載情報は潜水艦の戦闘能力に直結する情報となる。にもかかわらず、なぜこれが軍事機密ではないのか?
動画投稿サイトには複数の潜水艦への魚雷搭載動画が存在する。魚雷搭載数が世界に配信されていることを問題視しないほど日本はバカなのか?
動画投稿サイトには魚雷搭載シーンまでは掲載されていないが、本当にスパイが撮影していたとしたら、その動画は投稿されない。本国に報告されることだろう。そう、このような動画が存在するだけで、そのすべてが撮影可能だったと推測される。
世界最高峰の通常動力型潜水艦の武力がこうやって監視されているのは間違いない。
次はこちらだ。
乗組員が狙撃されるリスクもある
動画タイトルの逆探知用ソナー・ドームが開け放たれて見える動画だが、その装備が問題ではない。気になるのは、搬入している潜水艦乗組員の風貌が詳細に確認できる動画だということだ。また、搬入物の形状や個数の特定が可能な動画だということも恐ろしい。
こちらの動画は空撮ではない。おそらく、日本でもっとも近距離で潜水艦を見ることができる「アレイからすこじま」公園周辺からの撮影だろう。この位置から先ほどの魚雷搭載等の撮影が可能だということがわかる。
作業をしている潜水艦乗組員や納入業者の人物特定ができれば、基地の外で待ち伏せし、拉致や脅迫される危険がある。安倍元総理が暗殺事件後、銃撃テロの危険も高まっている。「アレイからすこじま」公園から乗組員が狙撃されるリスクもある。その危機感がないことが恐ろしい。
潜水艦乗組員は閉鎖された空間で平静さを長時間保つ強靭な精神力や高い身体能力を要求される。その貴重な人材を危険にさらすリスクは避けなくてはならないと思うのだが……。
人工衛星でドックや艦艇、基地内の様子はいくらでも撮影できる。もう手遅れだから気にするなという人たちもいる。しかし、一度泥棒に入られたから、カギをかけないでもいいと考えるだろうか?
中国は日本の防衛予算の6倍超の予算をかけている。だから海南島の潜水艦基地は地下にあり潜航したまま出航できる。この地下基地があれば、衛星写真から逃れることができる。日本も防衛予算が常に不十分だからあきらめてきただけで、予算があれば衛星からも情報を守ることは可能だ。
基地周辺を撮影されても何の問題もないと考えるのは、楽観的過ぎる。自衛隊基地の監視と撮影で防衛上の不利益があった事例がある。