徹底検証!習近平の「台湾侵攻」は本当に可能なのか?|澁谷司

徹底検証!習近平の「台湾侵攻」は本当に可能なのか?|澁谷司

人民解放軍が行った模擬演習で6勝48敗!もし仮に「中台戦争」が勃発すれば、台湾はすぐさま射程1500キロメートルの中距離ミサイルで、三峡ダムを狙うだろう!米軍も絶対に黙ってはいない。即座に「米中戦争」に突入する「台湾侵攻」を果たして中国は本当に行うのか、徹底検証する。


過去に4回あった「台湾侵攻論」

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昨今、中国の「台湾侵攻」を唱える風潮が再び起きている。だが、筆者は、以前から中国が「台湾侵攻」する公算は小さいと主張してきた。それは今でも変わっていない。

私見だが、中国による「台湾侵攻」論の高まりは、過去4回あった。

1回目が、1994年、台湾の国民党系論客によって『一九九五年閏八月』という本が出版された時1995年6月、李登輝総統の米コーネル大学訪問後、中国共産党は軍事演習を行い、台湾に圧力をかけている。

2回目が、1996年3月、台湾で総統直接選挙が初めて行われた時。人民解放軍は、その直前、基隆市沖と高雄沖の海上にミサイルを合計3発試射している。当時、「第3次台湾海峡危機」が叫ばれたが、米クリントン政権が空母「ニミッツ」と「インデペンデンス」を台湾海峡に派遣し、事なきを得た。この頃、米中の軍事格差は大きかったのである。

3回目が2000年の台湾総統選挙直前。朱鎔基首相(当時)がテレビに出演し、もし陳水扁候補(民進党)が勝利したら戦争だと脅した。しかし、陳水扁が総統選に勝っても、結局、何事も起きなかった。

4回目が、中国の亡命作家、袁紅冰によって『暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は?―』(まどか出版、2010年)が発行された時。その頃、「中台統一派」の馬英九政権だったためか、何も起きていない。

そして、今回が5回目である。

「中台戦争」は即座に「米中戦争」になる

中国の「台湾侵攻」は、即、「米中戦争」となるのは間違いない(ここでは「米中核戦争」については、両国が“共倒れ”になるので捨象する)。また、中国による「台湾海峡封鎖」も、やはり「米中戦争」となるだろう。なぜなら、基本的に、台湾は米国の「準州」と同じ “ステイタス”(地位)だからである。

1979年元旦、米国は、中国と国交を樹立した(1955年3月に発効した「米華相互防衛条約」は同年末まで有効)。そこで、米国は「台湾関係法」(1979年4月に成立したが、1月1日まで法の遡及を行っている)という“国内法”で「台湾人の生命、財産、基本的人権を守る」と謳った。

この法律は、米台両国間の条約や協定ではない。あくまでも米国の“国内法”である。それでいて、米国が一方的に「台湾人の生命、財産、基本的人権を守る」という。これは、事実上、台湾は米国の準州(グアムやサイパン〈北マリアナ諸島自治連邦区〉等)に相当すると考えられよう。この事実を知らずして、米台関係は語れない。

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