地元は、地域振興策に釣られて迷惑施設を受け入れてきたと見るのは一面的かつ無礼である。福井県民の1人として敢えて言うが、戸嶋町長が示唆した通り、地元には、日本のエネルギー安全保障に欠かせない原子力政策に進んで協力してきたという誇りも存在する。
中央の政治家は、国の原子力政策の明確化を求める協力自治体の声に応え、原発の意義を堂々と説かねばならない。そうでなければ政治家失格である。(2021.05.17国家基本問題研究所「今週の直言」より転載)
福井県立大学教授、国家基本問題研究所評議員・企画委員、拉致被害者を救う会全国協議会副会長。1957年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。著書に『アメリカ・北朝鮮抗争史』など多数。