NGになったのが残念。完成度の高い造形と塗装。
では、雛型コレクションを解説しよう。まずはウルトラマン雛型。当時、人が着るためのウルトラマンのマスクやスーツを作る前に佐々木明さんが雛型を作成した。
ウルトラマンの雛型はラフモデルだ。当時作られた雛型は現存していないので、佐々木さんに作り直してもらったのがこの雛型。
当時のオリジナルとは若干の違いはあるが、佐々木さんのテイストが良く出ているのでとても素晴らしい出来だ。我が家では神社仏閣にある本尊のような扱いをしている。仏像に匹敵する美しさがウルトラマンにはある。実に美しい。
アメリカ映画『スポーン』(1997)用に作られたキャラクターの雛型がある。残念なことに雛型は作られたが作品に登場することはなかった。作品作りにはそういったことも多々ある。
幻のキャラクターというのも中々レアであり、映画の深みを知ることにもなるのだ。造形も塗装もとても素晴らしいので劇中に登場出来なかったのが残念でならない。
映画とこの写真を見比べて欲しい。細部がよくわかる。
特殊メイクアーティストで監督の原口智生さんが設立した中洲プロで作られた雛型が二つある。一つは『陰陽師』(2001)で真田広之さん演じる道尊が飼っていた鳥。
脚が三本あるので八咫烏(やたがらす)の式神かな?
これも映画用に作られた雛型でコンセプトデザインは天野喜孝さん。撮影用は雛型の倍くらいの大きさ。劇中でこれといった大活躍をするシーンはないが、道尊とのツーショットはとても印象に残るシーンだった。
残念なのは画像が暗いシーンなので細部が確認しにくいが、こういった時に雛型が役に立つ。雛型を見ればわからなかった箇所が確認できるのだ。
昭和と平成。見事に違うライオン丸とタイガージョー。